富士フイルムXF35mm F2はどの絞り値でもXF35mm F1.4よりシャープ

photozoneに、富士フイルムの標準単焦点レンズ「XF35mm F2 R WR」のレビューが掲載されています。

Fujinon XF 35mm f/2 R WR (Fujfilm) - Review / Test

  • このレンズはフルサイズ用のF2クラスの標準レンズと比べると高価だが、良い点は、この価格の高さが鏡筒の造りの良さに反映されていることだ。鏡筒は金属製でしっかりと造られており、フォーカスリングも非常にスムーズに回転する。
  • AFはインナーフォーカスで、高速で作動音はほとんどしない。マニュアルフォーカスはバイワイヤ(モーター駆動)だ。
  • 歪曲は、自動補正有効時は0.6%のほとんど気付かないレベルのタル型だが、素のままの歪曲は4.1%のタル型で、これは単焦点レンズとしては非常に大きい。
  • 周辺光量落ちは、自動補正が有効の状態では開放でも0.58EVで全く問題はないが、素の状態では開放で1.92EVと非常に大きく、F2.8でも0.94EVでまだとても目立つ。
  • 解像力は、中央は開放から素晴らしい値で、周辺部も良好な値に達している。絞っても一番隅の部分の解像力はそれほど高くならないが、周辺部は素晴らしい値になる。このレンズの解像力は良好だが、際立った性能ではない。
  • このレンズは、近距離では画質(主にコントラスト)の低下が見られる。
  • 倍率色収差は、周辺部で平均0.2ピクセル前後の極めて低い値で、無視できる。
  • 玉ボケの描写は開放ではとても素晴らしい。ボケの内側は完全にクリーンではないが外側にほとんど輪郭線が付かない。F2.8以上に絞ると、玉ボケに絞りの形が現れるのが少々残念だ。通常のボケは、後ボケは非常に滑らかだが、前ボケはいくらかうるさい。
  • 軸上色収差はF2では若干目に付く。絞ると改善するが、F4でも若干色収差が残っている。
  • XF35mm F1.4と比べると、全ての絞り値でXF35mm F2の方がシャープだ。XF35mm F2は防塵防滴と高速なAFもアドバンテージだが、大きなボケが欲しいならXF35mm F1.4は引き続き良い選択肢だ。XF35mm F1.4 はXF35mm F2と比べてそれほど高くもなく、それほど大きくもない。

 

光学性能の評価は3.5点(5点満点中)で、XF35mm F1.4の3点よりも高い評価となっています。このレンズは、解像力がズバ抜けて高いわけではありませんが、全体として高い水準で上手くまとっているという印象です。ボケ味もサンプルを見る限りでは、なかなか良さそうですね。