リコーイメージングはAPS-Cのフラッグシップ機を検討している

PENTAX FORUMS に、CP+の会場で行われたリコーイメージング開発陣のインタビューが掲載されています。

CP+ 2017 Pentax Interview

  • (ペンタックス/リコーのカメラの将来の方向性は? Thetaが一眼レフの需要の落ち込みを補うのか?)一眼レフやTHETAのような製品の強みを十分に活かせる方向で続けていく計画だ。全周囲カメラシステムは急速に普及しているので、THETAの需要は続くと予想している。
  • (K-3 II 後継機のようなフラッグシップAPS-C機が登場する余地はあるのか?)フルサイズと比べて、携帯性と速度がAPS-C機のアドバンテージだ。これらのアドバンテージを持つAPS-Cのフラッグシップ機が必要だと思っている。K-3 II の後継機は、リサーチを行っているところだ。
  • (ペンタックスのカメラは動画で後れを取っているが、将来動画を強化するのか?)動画機能の重要性は認識している。あらゆる面で、動画性能を改善する方法を研究するつもりだ。
  • (動画でボディ内手ブレ補正を復活させることは可能か?)センサーシフト式の手ブレ補正は、動画にメカノイズが入るために、今のところ無効にしている。ユーザーの要望に応えて、K-1とKPで、録画中にボディ内手ブレ補正を利用可能にする新しいファームウェアを提供する計画だ。
  • (富士フイルムとハッセルブラッドが新型機を投入したが、645システムはどのような方向に行くのか?)ペンタックスは引き続き写真の本質を追求し、魅力的な製品を提供するつもりだ。我々は他の製品を模倣するよりも、ペンタックスのやり方を追求する。
  • (K-1の反応は?新しいユーザーを引き寄せることに成功した?)現在のK-1のセールスは予想よりも良い。K-1の高いパフォーマンスと他にはない機能は、多くの顧客から賞賛されている。
  • (ミラーレス市場が拡大を続けているが、ミラーレスへの復帰は考えているか?)ミラーレスカメラ市場のトレンドに注目しているが、現時点では具体的な計画は無い。
  • (多くの人がMFレンズを楽しんでいるが、正確なピント合わせのためにEVFかハイブリッドファインダーを開発を考えているか?)ファインダーを進化させる方法を常に研究している。アイディアの1つはハイブリッドファインダーだ。よりMFレンズを楽しむために、現行の光学ファインダーを改善する方法も研究している。
  • (GRシリーズを継続するのか、ズームのプレミアムコンパクトを検討するのか?)GRシリーズの一貫したコンセプトの1つは、高画質と携帯性の共存だ。これを実現するために、現時点では単焦点レンズがベストだと考えている。
  • (Qシリーズは続けるのか?)現時点では、Qシリーズの新製品の情報は無い。我々は、Q-S1とQマウントレンズの販売を続けるつもりだ。現在は、Kマウントレンズにリソースを集中している。Qマウントのロードマップからマクロが削除されたが、プロジェクトは終了しておらず、まだ保留中になっている。Q-S1と交換レンズは、まだ製造されており、アジアの市場では販売されている。北米ではQシリーズは積極的に販売されておらず、Kマウント製品に集中している。
  • (PLMモーターとDCモーターの違いは?)PLMは高速なAFが可能だが、トルクが限られているので、レンズを軽くしなければならない。DCモーターはハイパワーで、より大きなフォーカシングレンズに向いている。DCモーターは高速で駆動できるが、ノイズが発生するという問題がある。
  • (AFの改善の次のステップは?)アルゴリズムや新しいアクチュエーター技術など、フォーカシング性能を改善するための様々な研究開発を行っている。
  • (ペンタックスは従来から小型化に注力してきたが、よりコンパクトなフルサイズ用レンズの需要はあると思うか?)コンパクトなレンズの需要はかなりある。フルサイズ用の小型軽量のレンズと、最高の性能を持つ大口径レンズの両方を検討している。
  • (ライブビューを使ったAFの自動キャリブレーション機能の開発は考えてるか?)最近、顧客からこの機能の要望を受け取っており、現在、この機能をどのように実現するか研究している。
  • (645用のティルト・シフトレンズを考えているか?)ティルト・シフトレンズの要望があることは分かっている。ユーザーの要望とマーケットのトレンドを慎重にモニタリングして、製品ラインナップを拡張し続けていきたい。
  • (D FA★50mmと85mmはいつ発売されるのか?レンズの設計哲学について教えて欲しい)D FA★50mm F1.4は2017年度中に発売されるだろう。85mmはまだ発売時期は決まっていない。これらのレンズはDA★55mmと同じ考え方で設計されており、これは最高の解像力でのベストの描写に焦点を合わせていることを意味している。

 

以前にPENTAX KPとは別に、K-3 II 後継機が登場するという情報がありましたが、どうやら本当にAPS-Cのフラッグシップ機を検討しているようですね。

PENTAX Q シリーズに関しては、現在は開発が停止しているようですが、中止したわけではなく販売も続けられていると述べられているので、フルサイズ用のKマウントレンズの開発が一段落したら、Qの開発が再開する可能性はあるかもしれませんね。