シグマ135mm F1.8 Art はこれまでテストした中で最高のレンズ

photozone に、シグマの望遠単焦点レンズ「135mm F1.8 DG HSM Art」のレビューが掲載されています。

Sigma 135mm f/1.8 DG HSM ART (Canon)

  • 135mm F1.8は非常に大きく、重さは1.1kg以上ある。しかし、興味深いことに、このレンズは85mm F1.4 Artよりは小さい。鏡筒は、TSCと金属が組み合わせられており、造りは見事で、プロの要求に応えるものだ。
  • フォーカスリングは非常に大きく、回転は滑らかだ。フォーカシングでレンズの全長は変わらない。
  • AFは、大きなレンズを動かすために大型の超音波モーターが使用されており、AF速度は非常に速く、作動音はとても小さい。ライブビューのAF速度もまずまずだ。
  • 歪曲は0.18%の糸巻き型で、実質的にゼロだ。
  • 周辺光量落ちは、開放で1.4EVで、目には見えるが、それほど酷くはない。F2.2に絞ると大幅に改善(0.69EV)し、F2.8で解消する(0.35EV)。周辺光量落ちは、この種のレンズとしては穏やかだ。
  • 解像力(テスト機は5Ds R)は、とにかくすごい。中央は開放から極めてシャープで、周辺部も非常に良好だ。絞ると解像力は少し改善するが、開放時でも既に極めてハイレベルだ。解像力が最も高くなるのはF4で、このとき、画面全域で素晴らしい値になる。
  • 像面の湾曲は少ない。
  • 倍率色収差は、周辺部で平均0.5ピクセルで極めて低い値で、このレンズの見事な解像力に貢献している。
  • ボケは前ボケと後ボケは完璧に一致している。ボケは細かいことを言えば、完全な滑らかさではないが、これよりも良好なレンズは少ないだろう。玉ボケは、内側がとても均一で、F1.8からF2.8までは輪郭も付かず、とても素晴らしい描写だ。しかし、周辺部では口径食の影響が見られる。
  • 軸上色収差(ボケの色付き)は、比較的少ないが、開放付近では前側に紫、後ろに緑の色がわずかに付く。絞ると軸上色収差は改善するが、F4でもまだ目に見える。また、軸上色収差のテストから、このレンズにはフォーカスシフトが無いことが見て取れる。
  • シグマ85mm F1.4 Art のレビューで大いに衝撃を受けたが、135mm F1.8 Artは、それ以上だ。このレンズは、これまで我々がテストした中で最高のレンズだ。解像力は異様に良く、加えて色収差も少なく、歪曲が非常に少なく、周辺光量落ちも比較的少ない。もし欠点があるとしたら、開放付近の軸上色収差だが、これを完全に補正しているレンズはあまり無い。
  • 現時点では135mmのカテゴリではシグマ135mm F1.8が最高だが、とは言うもののシグマはキヤノン135mm F2Lよりも重く、少し高価だ。この種のレンズを考えているなら、最高のレンズに行く価値がある。シグマ135mm F1.8 Artを大いに推薦する。

 

光学性能の評価は5点満点で、更に鏡筒のメカのクオリティやコストパフォーマンスの項目も全て5点満点になっており、135mm F1.8 Artは、photozoneで過去最高評価のレンズになっています。

解像力は、レンズに厳しい5Ds Rによるテストにもかかわらず開放から周辺部・隅まで優れた値で、加えて色収差や歪曲も非常に少ないので、確かに申し分の無い性能と言ってよさそうです。