富士フイルムXF23mm F2 は画面の隅まで高解像力だが周辺光量落ちが目立つ

photozone に、富士フイルムの広角単焦点レンズ「XF23mm F2 R WR」のレビューが掲載されています。

Fujinon XF 23mm f/2 R WR (Fujfilm) - Review / Test

  • 鏡筒は金属製で、造りはXF35mm F2と同様にハイレベルだ。唯一、クオリティ不足なのは、付属のドーム型のプラスチック製フードだ。
  • AFは非常に速く、作動音はほとんどしない。フォーカスリングは、バイワイヤ(モーターによる駆動)だ。
  • 歪曲はJPEGでもRAWでもわずかなタル型(0.25%)で、これまでの多くのXFレンズが歪曲を自動補正に頼っていたので、これは良い意味で驚きだ。
  • 周辺光量落ちは、歪曲のように良好ではなく、自動補正有効時では開放で1EV前後、絞り込んだ時は0.4EV前後だが、未補正時では開放で2.6EVを超え、絞ってもまだ0.9EV前後だ。
  • 解像力は、中央は開放からF8まで素晴らしい値(excellent)で、周辺部と隅は中央よりわずかに低く、開放からF8までとても良好な値(very good)だ。解像力のピークはF4。

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  • 倍率色収差は、全ての絞り値で、おおまかに言って平均0.5ピクセルで良く補正されている。
  • ボケは前ボケは驚くほど滑らかだが、残念ながら滑らかなのは前ボケだけで、後ボケは前ボケよりもずっとうるさい。玉ボケは輪郭が非常にきつく、軸上色収差もかなり見られる。軸上色収差はF4より絞ればほとんど解消する。
  • XF23mm F2は多くの長所を持つ素晴らしいレンズだが、いくつかの弱点もある。解像力は画面全域で素晴らしく、歪曲と倍率色収差もよく補正されているが、周辺光量落ちは非常に大きい。ボケはまずまずだが、素晴らしくはない。全体として、このレンズは非常にしっかりとした性能で、4つ星に値する。

 

このレンズは周辺光量落ちや軸上色収差など、いくつかウィークポイントはあるようですが、解像力は開放から画面の隅まで高い値で、光学性能の評価は4点(5点満点中)と、かなりの高評価になっています。サンプルでは、周辺部までシャープで、ボケも指摘されているほど悪くはないという印象です。