キヤノンが20cm角の超大型CMOSセンサーの詳細を公開

キヤノンが、2010年に開発が発表された20cm角の超大型CMOSセンサーの詳細を明らかにしています。

世界最大・超高感度のCMOSセンサー

  • キヤノンは、撮像素子の感度のさらなる向上を追求するなかで、素子の高感度化と大型化を高速読み出し性能を保ったまま実現することにチャレンジし、約20cm角という世界最大級のCMOSセンサーの開発に成功した。現在、CMOSセンサーに加工されるウエハーの直径は12インチ(約30cm)が標準で、20cm角はそこから製造できる最大サイズであり、35mmフルサイズのCMOSセンサーの約40倍に相当する大きさとなる。
  • CMOSセンサーの大型化には、光から変換された電気信号の伝送遅延や歪みという難題が伴う。キヤノンは並列処理回路に加え、伝送方法自体にも工夫を凝らすことでこれを解決。その結果、わずか0.3ルクス(満月程度の明るさ)の照度で1秒60コマの動画を撮影することを可能にした。
  • 東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センター木曽観測所にある口径105cmのシュミット望遠鏡に、この超高感度CMOSセンサーを搭載して撮影したところ、これまでは写らなかった、10等級相当の暗い流星を世界で初めて動画撮影することに成功した。

canon_ world's largest CMOS sensor_201806.jpg

かなり前に開発が発表されていたキヤノンの超大型CMOSですが、現在、実際に動画撮影ができる完成度に達しているようです。この大きさで60コマ/秒の読み出しはすごい性能ですね。

一般の人には直接関係の無いセンサーだと思いますが、ここで開発された技術をカメラ向けのセンサーにフィードバックして欲しいですね。