富士フイルムが「レンズ交換式カメラ事業は今後2年で半分に縮小する」というキヤノンの予想を否定

Imaging Resource に、CP+会場で行われた富士フイルムのインタビューが掲載されています。

Fujifilm Q&A from CP+!

  •  (キヤノンが今後2年間でレンズ交換式カメラ事業は半分に縮小すると言ってるが、同意するか?)
    全く同意しない。我々はキヤノンのその予測を信じられない。我々はカメラ市場は更に成長する余地があると思っている。一部の国では衰退する可能性はあるが、成長する国もある。
  • (各社がフルサイズに注力しているが、富士フイルムはAPS-Cのシェアを獲得するチャンスだと思うか?)
    すべての顧客がフルサイズに行くとは考えていない。現時点では、フルサイズの比率は、市場の1/3になると思っている。顧客には複数の選択肢を提供するべきだと思うので、我々はAPS-Cと中判に焦点を合わせている。APS-Cと中判を革新させ続けるかぎり、チャンスはあると思う。
  • (富士フイルムの事業は、前年比で増加しているのか横ばいなのか?)
    10%以上伸びている。これには、GFX 50RとX-T3が大きく貢献した。X-T3の反応は予想以上で、発売後の同期間の比較でX-T2よりも40%以上増えている。
  • (X-T3はX-H1と競合しなかったのか?)
    少し競合したがX-H1の価格を調整したので、両機は上手く行っていると思う。X-HとX-Tシリーズは将来も共存すると思うが、顧客を混乱させないように明確な差別化が必要だ。
  • (GFX 50R の売上は予想と比べてどうだった?)
    予想以上で、仙台の製造工場は非常に忙しい。
  • (GFX100について)
    ハードウェアに関してはほぼ設計を完了している。ファームウェアはまだ開発中だ。発表は6月末で、価格は1万ドルを目標にしている。
  • (X-T3でAFが大きくステップアップしたが、中判にもこのAF技術が採用されるのか?)
    GFX100のセンサーは、銅配線の裏面照射型で、基本的にX-T3と同じ構造になっている。像面位相差AFのピクセル構造やAFの検出範囲も基本的に同じだ。このカメラが、位相差AFを備えた最初のGFXになる。
  • (X-T3からAFの進化はあるか?)
    我々は、X-T3の後で、更にAFを改善しており、それは既にX-T30に採用されている。そして、X-T3のAFのアップデートも計画している。特に顔認識と瞳認識の部分だ。
  • (クロスタイプの像面位相差AFを採用しない理由は?)
    技術的にはクロスタイプのAFも可能だが、CMOSセンサーはライン単位で読み出すので、水平方向の位相差検出には適していない。26MPのうち像面位相差用のピクセルは8%で、画像と位相差の情報は分けて読み出される。

 

キヤノンは今後のデジタルカメラ市場にかなり悲観的な予想をしていましたが、富士フイルムは、国によってはデジカメはまだまだ伸びると見ているようです。実際に富士フイルムは、カメラの売上を前年から伸ばしているようなので説得力がありますね。

X-T3とGFX 50Rの好調で、Xシリーズ、GFXシリーズの両シリーズ共に、更に開発に弾みが付きそうです。