過去30年の銀塩カメラとデジタルカメラの売上の推移

ITmedia News に、平成のデジカメの歴史と、過去30年の銀塩カメラとデジタルカメラの売上の推移に関する記事が掲載されています。

「平成」デジカメ栄枯盛衰史

  • 平成6年(1994年)、デジカメ黎明期の始まり
    1994年、最初のコンシューマー向けデジタルカメラが意外なところから登場する。 アップルの「QuickTake100」(35万画素、内蔵メモリ1MB)だ。ちなみにこれを作ったのはコダック。
  • 平成11年(1999年)、デジタル一眼レフが始まる
    デジタル一眼レフ自体はずいぶん前から合ったけれども、「これはいけるかも」となったのが1999年のニコン「D1」。D1は65万円と道楽の人なら手を出せる値段だった。
  • 平成14年(2002年)、デジカメ黄金期に突入
    CIPAの統計によると、2002年にデジタルカメラと銀塩カメラの出荷台数が逆転している。デジタルカメラの時代が本格的に始まったのだ。各社が「デジタルカメラならではの新しいデザイン」を模索していく中で、結局、昔ながらの四角いカメラが受け入れられた。
  • 平成20年(2008年)、出荷台数が頂点に
    銀塩カメラは2007年を最後に統計対象から外れ、2003年からはレンズ交換型デジタルカメラが加わっている。2009年に凹んではいるものの(リーマンショックのせいかも)、まあ2008〜2010年がピークと思っていい。

    平成24年頃から急激にコンパクトデジカメの出荷台数が落ち込んでいるのが分かる。理由の一つは、明らかにスマートフォンだ。

    さらにカメラの画素数が1000万画素を超え、手ブレ補正機構が搭載され、画質や使い勝手がある程度のレベルに達した時点で、カメラの買い換えサイクルが長くなったのも理由の一つとしたい。

    最後の数年を見ると、減り方は明らかに緩やかになっている。カメラ好き、写真好きの人がいなくなることはないし、進化の余地もまだたくさんあるので、さらに減っていくことはないかと思う。(※グラフは黄色が銀塩、青がレンズ一体型、緑がレンズ交換式)

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1994年に登場したQuickTake100のスペックが「35万画素」「メモリー1MB」だったことを考えると、25年でデジカメは、ずいぶん進歩したものですね。

CIPAのデータによると、デジカメの普及が本格的に始まったのは1999年頃で、フィルムカメラと完全に入替るまでに8年程度しかかかっていないんですね。

2000年代のデジカメの出荷数の伸びはすごいですが、2013年頃からの出荷数の落ち込みは更に急激で、現在のデジカメの出荷数は90年代のフィルムカメラよりも少なくなっているようです。デジカメの出荷数がどこで下げ止まるのか、気になるところですね。