富士フイルム「XF16-80mmF4 R OIS WR」は中間域以外では隅の解像力が低め

ePHOTOzine に、富士フイルムの標準ズーム「XF16-80mmF4 R OIS WR」のレビューが掲載されています。

Fujifilm Fujinon XF 16-80mm f/4 R OIS WR Review

  • 鏡筒は他の富士フイルムのレンズと同様にしっかりとした造りで、仕上げはハイレベルだ。重さは440グラムと妥当で、長時間の持ち歩きにも苦にならない。
  • フォーカスリングはモーター駆動で、動きは非常に軽い。ズームリングはフォーカスリングよりもずっと重いが、動きは滑らかだ。
  • 手ブレ補正はテストでは約4段分の効果(公称では6段分)だったが、この手ブレ補正はとても価値のあるものだ。
  • 16mmの解像力は、中央はF4からF11まで素晴らしい値(excellent)だが、隅は同レベルではなく、全ての絞り値でそこそこの値(fair)にしかならない。

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  • 23mmの解像力は、中央は16mmと同様でF4からF11まで素晴らしい値(excellent)だ。隅は16mmよりもいくらか改善が見られるが、それでもそこそこの値(fair)にしかならない。

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  • 35mmの解像力は、中央はここでもF4からF11まで素晴らしい値(excellent)だ。隅はF4からF8でとても良好な値(very good)、F11で良好な値(good)と、しっかりした解像力になる。

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  • 80mmの解像力は、中央はF4からF16までとても良好な値(very good)で、隅は再び解像力が落ち、全ての絞り値でそこそこの値(fair)になる。テストチャートの撮影結果を否定するわけではないが、このレンズは通常の被写体では、もう少し良好に見える。

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  • 色収差はズーム全域で非常によく補正されており、最も悪い条件でも色ズレは見られない。
  • 歪曲は16mmで+ 0.23%、23mmで+ 0.72%、35mmで+ 0.21%の糸巻き型、80mmで-0.02%のタル型で、良好な値だが、広角側で糸巻き型になるのは少々奇妙だ。
  • ボケは満足行くもので、望遠端が80mmあるのでポートレートに効果的だ。
  • 逆光耐性は良好で、レンズの枚数を考えると並外れた耐性だ。フレアは完全に抑えられている。ゴーストはわずかに見られるが、ゴーストを出すのは苦労する。
  • 周辺光量落ちは16mm開放で-1.1EVで非常に少なく、ズーム全域で低い値だ。
  • 状況によっては隅の解像力が気になるが、全体としては優れた性能だ。このズームの焦点距離は非常に便利で、ほとんどカメラに付けっぱなしになることが容易に想像できる。
  • 良い点:中央の非常に高い解像力、色収差がほとんどゼロ、優れた逆光耐性、ハンドリングが素晴らしい、造りが高品質、歪曲が少ない、周辺光量落ちが少ない、F4通し。
  • 悪い点:隅の解像力、絞りリングのクリックが少し不明瞭。

 

XF16-80mm F4は、隅の解像力が35mm以外は絞っても良好(good)に達しておらず、最近のズームにしては隅の解像力が全体的に低めという印象です。

ただ、実写サンプルでは、レビュアーが言うように解像力テストの結果よりもずっとよく写っているように見えるので、近距離のテストチャートの撮影が苦手なレンズなのかもしれませんね。