タムロン「35mm F/2.8 Di III OSD M1:2」は安価なレンズだが申し分のない性能

ePHOTOzine に、タムロンのEマウント用の広角単焦点レンズ「35mm F/2.8 Di III OSD M1:2」のレビューが掲載されています。

Tamron 35mm f/2.8 Di III OSD M1:2 Review

  • 鏡筒はプラスチック製で、重さはわずか210グラムだ。鏡筒のクオリティは、他の2本のレンズ(20mm F2.8と24mm F2.8)と同じで、一貫して非常に高い。マウントの取り付けが固いのも他の2本の同じだ。
  • フードは長方形の切り欠きで遮光する構造で、非常によく機能するが、フードの逆付けはできない。フードの先端には67mmのフィルター枠があるが、ここにフィルターを装着するとフレアが出る。
  • フォーカスリングは電動で、動きはとても滑らかだ。フォーカスリングの重さは、20mm F2.8、24mm F2.8と全く同じ。
  • 最短撮影距離は15cm、最大撮影倍率1:2倍と近接性能はマクロレンズ並みで、これは極めて大きな付加機能だ。
  • AFはほとんど無音で、素早く確実に合焦する。AFの迷いは見られない。
  • 解像力は、中央はF2.8からF16に至るまで素晴らしい値(excellent)で、F5.6では卓越した値(outstanding)に近くなる。隅の解像力はF2.8からF11まで素晴らしい値(excellent)だ。

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  • 倍率色収差は自動補正OFFで測定したが、中央は見事な値で、隅も極めて良く補正されている。後処理による補正は、大部分の被写体では必要ないだろう。
  • 歪曲は自動補正OFFで-1.22%のタル型で、20mm F2.8、24mm F2.8と比べるとずっと穏やかだ。自動補正をONにすると-0.16%で、ほとんど歪曲はなくなる。
  • ボケは3本のレンズの中でもっとも滑らかで、満足できるものだ。
  • 逆光耐性は20mm F2.8や24mm F2.8と同様に卓越してる。35mm F2.8は3本の中で最も逆光耐性に優れており、目立つフレアを出すのは困難で、太陽を画面の隅に入れた場合でもフレアを出すのは難しい。
  • 周辺光量落ちはF2.8で-1.9EV、F4で-1.9EV、F5.6で-1.2EVで、比較的穏やかだ。
  • タムロン35mm F2.8は、非常に魅力的な価格で、ハイクラスの35mmレンズの全ての要求を満たすレンズだ。何の不満があるだろうか? このレンズはエディターズ・チョイス賞の基準を全て満たしている。
  • 良い点:素晴らしい解像力、色収差が良く補正されている、防滴仕様、素晴らしいフレア耐性、1:2倍の近接性能、軽量・コンパクト、素晴らしい価格、静かなAF。
  • 悪い点:マウント(レンズの取り外し)が非常に固い。

 

タムロンの20mm F2.8や24mm F2.8も良好な性能でしたが、この35mm F2.8は開放から画面全域で解像力が高く、輪をかけて優秀なレンズのようです。安価な広角レンズにもかかわらず、開放から中央と隅の解像力がほとんど変わらないのはすごいですね。

ボケも広角レンズとしては滑らかで、逆光耐性も優秀なので、すきのないレンズに仕上がっているという印象です。