ePHOTOzine に、シグマのフルサイズミラーレス専用設計の中望遠単焦点レンズ「85mm F1.4 DG DN Art」のレビューが掲載されています。
・Sigma 85mm f/1.4 DG DN Art Lens Review
- 85mm F1.4は大きなレンズになるのは避けられないが、このレンズは同クラスの他の多くのレンズよりもコンパクトで、重さも625グラム(Eマウント)と控えめだ。バランスとハンドリングは、とても満足のいくものだ。
- フォーカスリングは電動で、申し分ない重さがある。AFモーターはステッピングモーターで、作動音はほとんど無く、AFは非常にキビキビとしている。
- 唯一の欠点は、一部の機能が使用するボディに依存しているようで、α7R III からはメニューが操作できないようになっていることだ。
- 中央の解像力はF1.4とF2では素晴らしい値(excellent)、F2.8からF8では際立った値(outstanding)で、F11とF16でも素晴らしい値を維持している。
- 隅の解像力はF1.4では良好な値(good)、F2ではとても良好な値(very good)、F2.8とF4では素晴らしい値(excellent)、F5.6とF8では際立った値(outstanding)で、F11とF16でもまだ素晴らしい値を維持している。このレンズの全体的な解像力は見事としか言えない。
- 倍率色収差は全ての絞り値で中央も隅も良好に補正されており、実写ではそれほど目に付かない。残存の収差が問題になることはなさそうだが、必要なら後処理で補正することも可能だ。
- 歪曲は+3.15%の糸巻き型で、これは画面の隅に近い直線的な被写体では明確に目に付く。これは風景などでは問題にならないが、建築物では目立つかもしれない。これはもちろん自動補正OFFでの測定値だ。
- ボケはバターのように滑らかでとても心地よいものだ。
- 逆光ではフレアは概ねよく抑えられているが、いくらかゴーストが見られることがある。また、絞り込むと非常に見事な光芒が見られる。
- 周辺光量落ちは開放で-2.1EVと顕著だが、開放時の隅のそれほどシャープすぎない描写と相まって、ポートレートには非常に魅力的な描写が得られる。周辺光量落ちはF2よりも絞れば和らぐ。
- シグマのArtレンズは最高の性能を目指しているレンズで、それは間違いなく成功している。歪曲の大きさや開放時の周辺部の解像力の多少の低下、周辺光量落ちはあるが、これらは後処理で対処できるし、ポートレートでは主題を浮き上がらせるために利用することもできる。価格は極めて安いとは言えないが、適正な価格で全体的に極めて魅力的な製品だ。大いに推薦する。
- 良い点:際立った解像力、色収差の良好な補正、防塵防滴、素晴らしい造りの品質、適正な価格、美しいボケ、欠点のないハンドリング、逆光耐性。
- 悪い点:開放時の周辺光量落ち(実用的に使える)、糸巻き型の歪曲が顕著(補正できる)、カメラによってはプログラム機能が有効にならない、いくらかゴーストが出ることがある(光芒は魅力的)。
シグマの新しい85mm F1.4は、開放付近では周辺部の解像力はそれほど高くはなく、絞るに従って解像力が上がっていくタイプのレンズのようで、ポートレートレンズでは、開放から隅までカリカリよりも使いやすい特性かもしれません。
色収差は非常によく抑えられていて、これがこのレンズのすっきりとしたクリアな描写に寄与しているという印象です。
tanahashi
dpreviewでボケいろいろ言われてたけど、こっちのサンプルだとよさげですね。
b.g.
価格も比較的控えてで、この写りなら極めて魅力的なレンズだと思います。
ぜひRFマウントで出してほしいです。
AO
世界的に評価が高いようですし、24mmや35mm、50mmも早く出してほしいです。