キヤノンが、2024年第3四半期の決算を発表しています。
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在庫調整が終了し第2四半期に売上が回復したカメラやネットワークカメラ、レーザープリンターが第3四半期も売上を伸ばし、中長期的な市場拡大が見込まれる商業印刷機も、着実に成長を続けている。その結果、前年から5.3%の増収となり、第3四半期および第3四半期累計で過去最高の売上高を達成した。営業利益についても、売上成長により前年から2割近い増益となり、売上高営業利益率は昨年より1ポイント上昇し、9.1%となった。
- イメージング:今年のレンズ交換式カメラの市場は、各社が積極的なプロモーションで需要を喚起しており、中国では若者の需要が拡大するなど、昨年の水準をわずかに上回る610万台となる見通しだ。
当社の第3四半期は、8月に発売したプロ・ハイアマチュア向けの主力モデル「EOS R5 Mark II」が、静止画、動画性能が大幅に進化した点が好評で想定以上のオーダーを獲得しており、平均売価が上昇したことで5.3%の増収となった。
さらに11月には、キヤノンのミラーレスカメラのフラッグシップモデル「EOS R1」の発売を予定している。高付加価値モデルの発売によりRFレンズの販売も増加する見込みであり、第4四半期は20%を超える大幅な売上成長を目指す。
- 質疑応答
Q5. カメラの第 3 四半期の状況と第 4 四半期以降の見通しを教えてほしい。
A5. 若者のカメラブームで伸びている中国など、他社も含めて当初想定していたより市場が伸びている一方で、競争が激しくなり数量を伸ばすための販促投資も掛かるようになってきた。第 4 四半期は商戦期のため、この傾向が継続またはより高まると見ている。
スマートフォンの登場以降ずっと右肩下がりだったカメラ市場ですが、今年のカメラ市場は「昨年の水準をわずかに上回る」ということで緩やかな回復基調にあるようですね。
キヤノンの第3四半期はEOS R5 Mark IIが想定以上のオーダーを得ていて好調のようですが、供給不足がアナウンスされているので、どの程度オーダーがさばけているのかが気になるところです。また、第4四半期はEOS R1の発売に伴うレンズ販売の増加で20%を超える成長を目指すと述べられおり、プロ用機の発売はレンズの販売への貢献が非常に大きいことが見て取れますね。
管理人
タイトルと本文の誤字を修正しました。ご指摘くださった皆様ありがとうございました。
rocky
スマートフォンの画質は過去と比べて大変向上しており、それはとてもすごい事だと思います。しかし、ボケの表現や動体撮影、大伸ばしのプリント品質などは高性能写真専用機の得意とする所で、特に最新のEOS R5 Mark II は、現時点でほぼ隙のない完成度なので、そこがユーザーに受け入れられているのでしょうね。