富士フイルムのカメラの需給は安定してきている

Phile Webで、富士フイルムの松本考司社長の発言が紹介されています。

富士フイルム イメージングシステムズ松本社長、デジタルカメラとチェキを柱に好調な上期。さらなる事業拡大に手応え

  • デジタルカメラは、ラインナップに「X100VI」「X-T50」「GFX100S II」が加わり、売上げは好調に推移。「需給のバランスが崩れたが、今年度に入り回復してきた」

  • (なかなか解消されない製品供給の問題について)
    インバウンドのお客様が製品を買われていて、国内のお客様には正直、製品が渡りづらい状況が起こっていた。しかし、円高によりそこがある程度ブロックされはじめ、需給が安定してきて、国内のお客様にもお買い求めいただけるようになってきている。X100VIなどはまだ厳しい状況にあるが、バックオーダーについては順次緩めているところで、安心していただければと思う。

    インスタックスのフィルムも同様で、外国人の転売ヤーが買い占め、買い回っていて、それでなかなか購入できないこともあった。しかし、2本パックを1本パックに変え、メインに展開して供給力を増やせるようにしたので、店頭でもだいぶ並ぶようになってきた。できる範囲で努力をしており、ご理解いただきたい。

  • (長引く製品供給問題の根本原因について)
    これは私個人の見解となるが、スマホが登場した結果、何が起こっているのかというと、"撮る"というハードルが物凄く低くなり、写真を撮る行為が誰でも簡単にできるようになった。しかも、それがグローバルで裾野が広がり、ちょっとエモい写真を撮りたいという人がチェキやフィルムカメラに、さらにもっと奥行きのあるキレイな写真を撮りたい人がミラーレスカメラに流れている。

    グローバルで一挙に需要が物凄く増えたということが、製品供給の問題のベースにあるのではないかなと見ている。供給が追いついていない。設備投資を含めて時間がかかるところがあり、ご迷惑をお掛けしている。わかりやすい例を出すと、チェキはこれまで韓国でブームになり、中国でブームになり、そのブームが日本に来た。何れも地域限定のブームだったが、今はチェキ人気も一斉にグローバル化している。

 

富士フイルムのカメラやチェキフィルムの供給不足は一時はかなり深刻な状態でしたが、最近はだいぶ回復してきているようですね。X100VIに関しても「安心して」というコメントが出ているので、そう遠くないうちに欲しい人には行き渡るのでしょうか。

供給不足の原因に関しては、スマートフォンで写真を始めた人が「もっとエモい写真やキレイな写真を撮りたい」という理由で一気に需要が増えたと分析しているようで、この流れが続けば、スマートフォン登場以降減少する一方だったカメラ市場が再び活況を呈してくるかもしれませんね。