シグマ「17-40mm F1.8 DC Art」は単焦点4本を置き換えることができる驚異的なレンズ

DigitalCameraWorldに、シグマの新しいAPS-C用の大口径標準ズーム「17-40mm F1.8 DC Art」のレビューが掲載されています。

Sigma 17-40mm f/1.8 DC | A review: a properly go-faster zoom lens that leaves others trailing in its wake

  • 大三元ズーム(24-70mm F2.8)は大きく重く非常に高価なのであまり好みではないが、シグマ17-40mm F1.8は比較的軽量で、価格は919ドルと非常に安くお買い得だ。
  • このレンズはF1.8通しのズームとしては驚くほど軽量コンパクトだ。さらに素晴らしいことは、小型軽量にもかかわらずレンズの造りが非常にしっかりしていることだ。
  • ズームはインナーズームで全長が変わらないのは嬉しい驚きだ。これはジンバル使用時に便利なだけでなく、レンズ内にホコリが入るリスクも軽減される。
  • HLAによるAFは速く高精度でほぼ無音だ。フォーカスブリージングも最小限になるよう設計されている。

  • 実写テスト:これまでに多くの開放で甘い大口径レンズを見てきたが、このレンズは開放でも中央から隅まで驚くほどシャープだ。17mm開放時は若干解像力は低下するが、これは意外なことではなく、F2.8に絞れば十分にシャープになる。
  • ボケの点でもこのレンズは非常に優れており、開放ではボケは柔らかく滑らかで、少し絞っても非常に良好なボケが維持されている。

  • ラボテスト(解像力):ズーム全域で画面の隅に至るまで非常に優れた解像力だ。唯一の注意点は、17mmでは解像力を最大限に引き出すにはF2.8まで絞る必要があることだ。

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  • ラボテスト(色収差):画面の隅では色収差が少し目立つが、通常は問題にならないだろう。これは自動補正を使えば簡単に補正できる。
  • ラボテスト(歪曲):17mmではかなり強いタル型の歪曲で、40mmでは糸巻き型の歪曲が目立つ。歪曲の補正は、他の多くのミラーレス用のレンズと同様にこのレンズも自動補正に依存している。

  • 結論:このレンズの登場で大口径ズームに対する考え方が変わった。これほど優れた操作性と画質、オールラウンドな性能を持つレンズを比較的軽量コンパクトな鏡筒に収め、低価格で実現したのは偉業といえるだろう。単焦点3本、いや4本分を置き換えることができる驚異的なレンズだ。
  • 良い点:F1.8の明るく一定のF値、優れたオールラウンド性能、優れた造りと操作性。
  • 悪い点:歪曲が自動補正に依存している。

 

シグマの17-40mm F1.8はF1.8通しという非常に尖ったスペックにもかかわらず開放から十分に実用になる優れた性能ですね。スペックの割りに大きさ重さも抑えられており、価格もそれほど高くなく、全体的に非常に訴求力の高いレンズに仕上がっているという印象です。APS-Cの純正にはないスペックのハイエンド標準ズームなので人気になりそうです。