・APS-C Super-wide zoom comparison
- テストにはα580を使用し、三脚に固定した。リモートレリーズを使い、マニュアルホワイトバランス、マニュアルフォーカスで撮影し、一番シャープなコマを選んだ。
- 10~11mmの中心部では、シグマ10-20mm F4-5.6はF4では少々甘いが、他の2本(シグマ10-20mm F3.5、トキナー11-16mm F2.8)は良好だ。絞ると差は明確ではなくなるが、どの絞り値でもシグマF3.5とトキナーが良好なコントラストだ。
- 10~11mmの周辺部では3本とも極めて近い解像力だが、シグマF4-5.6が若干劣る。四隅では、トキナーが他の2本と比べて実にシャープだ。シグマの2本は同程度だが、シグマF3.5の方が色ズレが目立つ。
- 16mmの中央は3本とも同等の解像力。16mmの周辺部はシグマの2本はシャープだが、トキナーは特に開放付近のコントラストに問題がある。16mmの四隅は、シグマF3.5とトキナーは酷いが、シグマF4-5.6は驚くほどよい。絞るとトキナーの解像力はシグマF3.5を超えるが、シグマF4-F5.6には届かない。
- 20mm(シグマの2本のみ)の中央には大きな違いはないが、シグマF3.5のほうがシャープだ。周辺部も中央と同じ。四隅は全ての絞り値でシグマF4-5.6が若干シャープだが、顕著な違いではない。シグマF3.5は色ズレが目立つ。
- フレアやゴースト耐性は、シグマの2本が優れ、トキナーがかなり負けている。
- 歪曲は、トキナーがベストで、シグマの2本は近いがシグマF3.5が2番手。
- AF精度は、シグマは良くはないが十分な精度があった。トキナーは酷かった。
- 画質は、絞ったときはシグマF4-5.6またはトキナーだ(AF精度を気にしなければ)。
- 総合的にベストなのは、シグマ10-20mm F3.5で、理由は歪曲、鏡筒の造り、そして光学性能。
サンプルを見ると条件によって一長一短で、一概にどれが優れているとは言いにくいですが、広角端の解像力では、トキナー11-16mm F2.8が頭ひとつ抜けている印象です。
シグマの2本の比較では、広角端は明るいF3.5の方がシャープで、その他の条件では暗いF4-5.6の方が色収差が少なくて多少シャープに見えますが、それほど大きな違いではないようです。
如意
せっかくのこういう比較ですから、タムロンの10-24(B001)も比較仲間に入れてもらえてたら面白かったようにも思います。
INA
個人的に写りは大差ないように見えます。ならば暗所耐性とボケを考えて、トキナーのF2.8通しが有利でしょうかね。
この手の超広角の撮影はたいてい「ここぞ」という場面。スナップ撮影なんてあまりしないですから、じっくり腰を構えたマニュアル撮影が多い中で、AFの速度精度は正直どうでもいいです。
デジタル世代
トキナーのこのレンズを7Dで使ってますが、開放はもちろん絞ってもイマイチシャープさに欠けます。
ピントのせいかと思い、マニュアルでテストしてもF4でやっと輪郭のボケが緩和される程度。
正直、ここの過去記事でも評価が高かったので期待していましたが、多分高画素には向かないレンズなのでしょう。