シグマSD1は画質は極上だが価格が高すぎる

LUMINOUS LANDSCAPEに、シグマSD1のレビューが掲載されています。

Sigma SD1 Review

  • 視野率98%のファインダーはきちんとしているが、フルサイズ機に慣れている人には、小さく感じられるかもしれない。
  • グリップは大きく深みがあり、120-300mm F2.8のような大きなレンズを装着した時でさえ、極めて快適だ。
  • 操作系は他のカメラと異なっており、良くは無いが悪くもない。操作性で唯一問題なのは、オートブラケティングの設定がしにくく手間がかかること。
  • 液晶モニタはOKだが、最近の100万ドット+αのモニタからすると、46万ドットは少々安っぽく思える。
  • バッテリーライフは極めて良好だが、バッテリーインジケーターが不正確。
  • ブラケットで5枚連写するとメディア(サンディスクのExtremeIV)への書き込みに1分以上かかる。α900は7枚のファイルを同じメディアに7秒で書き込める。これは、ゆっくりと風景を撮るなら大きな問題はないかもしれないが、ウエディングやファッションなどの撮影では影響があるだろう。
  • RAW現像ソフトは、2008年のDP1のレビューで「原始的なソフトで簡単に使えるが、非常に遅く機能が不足している」と書いたが、3年経ってもほとんど変わっていない。RAWの現像には、とてもイライラさせられる。
  • 解像力は並外れており、標準サイズのプリントではソニーα900とα55をしのぐ。SD1に最も関心したのは微細なディテールで、これは明らかにローパスが無いことによる。
  • 色再現はコダクロームのようだという人もいるが、私はアグファクロームのように見える。色は暖色系でいくらか不自然。色の遷移は12ビットとしては驚きのスムーズさで、14ビットのように見える。
  • 高感度はISO100から800までは良好で、ISO1600は境界線上、ISO3200は使えない。高感度性能は悪くはないが、現在、主流となっている標準的なセンサーには及ばない。
  • α900との比較ではSD1はよりコントラストが高く、色によって彩度が高かったり低かったりする。ハイライトの描写はα900がよりスムーズだが、解像力はローパスが無いSD1が微細なディテールがより豊富。
  • 正直に言ってSD1の価格は馬鹿馬鹿しいほど高すぎる。2500ドル以下なら世界中で幾万と売れるだろう。
  • 私はSD1が大好きだが、実に出来の悪いRAW現像ソフトや、メディアへの書き込みの遅さにはイライラさせられる。しかし、その画質は極上のものだ。もしSD1の価格が2000ドル前後なら、たぶん私はSD1を購入していただろう。SD1にはRecommended(推薦)を付けないが、これは価格が高すぎるため。シグマが多くの人が楽しめるように、SD1の価格を改訂してくれることに期待しよう。 

 

これまでのFoveon機も気難しい一面のあるカメラでしたが、このSD1も相当に使いこなすのが大変なカメラのようですね。画質は確かに素晴らしいものがありますが、サンプルを見る限りではかなり白飛びしやすいようなので、上手く撮るにはユーザーの腕が必要とされそうですね。