・Panasonic Leica DG Summilux 25mm f/1.4 ASPH
- 鏡筒の造りは良好で、フォーカスリングはスムーズに回転する。レンズはコンパクトとは言えないが、レンズの長さが一定で、前玉が回転しないのは良い点だ。
- AF性能は素晴らしい。作動音がしないので動画に最適。
- 歪曲は自動補正ありの状態では、0.04%のごくわずかなタル型だが、補正なしのRAWデータでは2.73%の強いタル型だ。
- 周辺光量落ちは開放で1.3EV前後(未補正では1.5EV前後)の大きな値だが、F2.0で穏やかな値になり、F2.8以上に絞れば、無視して良いレベルになる。
- 中央の解像力は開放から素晴らしい値(excellent)で、周辺部は一貫してとても良い(very good)のレベルだ。四隅は平均レベルでしかないが、F2.8まで絞ると大きく向上する。性能のピークはF2.8とF4で、画面全域で非常にシャープになる。F8よりも絞ると、回折の影響で解像力はかなり低下する。
- 倍率色収差は平均0.25ピクセルで無視してよい値。未補正の状態では0.53ピクセルで、それでもなお非常に低い値。倍率色収差が、JPEGでも(未補正の)RAWでも低い値なのはよいニュースだ。
- ボケはハイライト部分がとても均一な描写で、ピント位置に近い領域も非常にスムーズだ。軸上色収差(ボケの色付き)は開放では目に付くが、それほど心配はない。しかし、ハイライトの形はF2よりも絞ると円形ではなくなる。これは円形絞りを採用していることを考えると予想外だ。
- 中央の解像力は素晴らしく周辺部もしっかりしているが、四隅は甘く、絞っても良い(good)のレベルまでしか改善しない。色収差と歪曲は良好で、ボケ味もとても良い。周辺光量落ちはいくらか残念だ。鏡筒の造りは非常に良く、AFが静かなので動画ファンにも向いている。25mm F1.4はとても魅力的なレンズで、m4/3システムの中で疑いなく素晴らしい選択肢だが、残念なことに安価なレンズではない。レンズの評価は、自動補正ONの状態に基づいている。
光学性能の5点満点中3.5点で、良好な評価となっています。解像力は中央と周辺部は良好な値ですが、四隅は若干低めの値で、四隅に関しては同じパナソニックの20mm F1.7のほうが優秀のようですね。とは言え、F2.8以上に絞れば解像力が上がってくるので、風景等にも問題なく使用できそうです。
まさどん
四隅はパナソニックの20mm F1.7の方が優秀であるというデーターを踏まえて、ライカもSUMMILUX 25mm F1.4購入して使い比べてみるのもおもしろいと考えました。それでもしも後者の描く絵の方が立体感などで気に入ったならば、木村伊兵衛さんの言っていた「でっこま・ひっこま」ということの意味も理解できるのではとも思いました。値段は安くはないですが、「どのライカレンズよりも安い」ということも一方ではありますね。
dna
http://www.youtube.com/watch?v=dnBVu4Ljyf4
youtubeで見つけたのですが、強い光源が入ってもゴースト、
コントラスト低下が見られないのは、やはりライカ基準、、
及びナノサーフェスコーティングによるものか?と思っています
Yuop
オリンパスにも良い標準単焦点を作ってほしいです。
多少高くても良いので。
OM-Dにパナソニックの20mmをつけていますが
デザイン的にマッチングが良くないんですよねぇ・・・。
moge
20mm F1.7と星を撮って比べてみましたが、解像度は、そんなに変わらず、20mmのほうがコマ収差が多いので、収差は25mmのほうが少なそうです。20mmは周辺減光が強いのが使いにくいですね。
まぁ、フォーサーズのD25mmほうが当然、収差共に優れてるんですけどね(汗
KIYO
このレンズ、同じ規格だから、フォーサーズ用のLEICA SUMMILUX 25mm F1.4と中身は同じと思っている人も多いようですが、かなり個性が異なります。
開放近くの描写は、フォーサーズ用の方がずっと良いです。
大きく重いのは伊達ではないようです。
TH
私の標準レンズは20/1.7ですが、このズミルックスにも惹かれます。標準画角でそこそこのボケが欲しいときにズミが良さそうですね。開放から四隅までバッチリな必要はないですし。理想はもう少し小型なレンズです。m4/3はボディが小さいから尚更そう思ってしまいます。OLYMPUSやサードパーティから25/1.8くらいで小さなレンズでないかしら。
良吉
M用、フォーサーズ用、マイクロフォーサーズ用とズミルックス25/1.4の種類も多いのですね。マイクロ用はバックフォーカスを稼ぐため前詰めになっているような印象を受けます。無理が先頭の高屈折ガラスの採用などに、しわ寄せされているのではないでしようか。
ところで木村伊兵衛の「でこま、ひっこま」は像面湾曲の話ですね。現代では、フローティングによるコントロールが行われるようになったので、あまり聞かない話になりましたが、広角レンズの近接撮影で影響がでます。
ライカと言えば木村伊兵衛ですが、氏の撮った映像が今はテレビから溢れ出ています。偉大な写真家ですが、時代が違うようですよ。本を読みすぎてドン・キホーテにならないよう。
チェン
四隅が甘いのは「味」なのではないでしょうか。
良吉
>四隅が甘いのは「味」なのではないでしょうか。
どうでしょうね。昔に言われたライカレンズの「味」は国産レンズとの比較で出てきたものでしょう。
ニコンやキャノンのレンズが収差補正に苦しみ、球面収差の過剰補正(オーバーコレクション)によって中心の解像力を維持していた時代に、ライカは完全補正(フルコレクション)や補正不足(アンダーコレクション)のレンズを提供しています。
絞るとカリカリシャープのニコンに対して、ライカは極端にシャープになることが無く、絞っても柔らかい描写だったので女性の撮影などで好まれたそうです。この時、柔らかい描写を「レンズの味」と言って居たようですね。
コントラストを重視するMTFなどで四隅が落ちる一番の原因は、だいたい周辺光量不足が一番の原因です。次にコマ収差や非点収差、像面湾曲が原因となるようですよ。この事象を「味」とは言って居なかったと思いますが。
clou
あのサンプルのいくつかをプリントしてみたんだが、M43風景でもボケを活かせるAF標準レンズとして魅力的だな。