AdobeのACR7.4 RC(Lightroom 4.4 RC)はX-Transセンサーへの対応が大きく改善

dpreviewに、新しいACR 7.4 RC(Adobe Lightroom 4.4 RC)による富士フイルムX-Pro1のRAWファイルの現像テストが掲載されています。

Adobe's Fujifilm X-Trans sensor processing tested

  • ACR7.3では、枝葉が独特な水彩画のように描かれ、標識の白い文字がグリーンで塗りつぶされていた。(サンプルで)ご覧のとおり、ACR7.4 RCの新しい処理方法では、この2つの部分が大幅に改善されている。枝葉は自然でリアルに見え、標識の色も正確だ。注意深く見ると、わずかにソフトな描写になっているが、シャープネスを強くすれば容易に克服できるほどの小さな差だ。
  • スタジオシーンでのACR7.3との比較では、モアレとエイリアシング(ギザギザ)に関してはほとんど同じ結果だった。ACR7.4 RCは色再現がよりナチュラルで、旧バージョンで若干暖色寄りだったのが回避されている。サンプルではACR7.4 RCは若干ソフトに見えるが、ACR7.3で見られた不自然な輪郭が無くなっている。全体として、7.4RCではかなりの改善が見られる。
  • X-Pro1のJPEGと比較すると、最も大きな違いはJPEGはACR7.4 RCよりもコントラストと彩度が高いことだ。注意深く見ると、JPEGはACR7.4 RCよりも若干ディテールがシャッキリしているが、差はわずかだ。Adobeの刷新された処理では、旧バージョンで見られたディテールの不自然さや、色にじみがない。
  • スタジオでのX-Pro1のJPEGとの比較では、ACR7.4 RCはJEPGと同等で、ACRはモアレやエイリアシングはより目立つが、これまで見てきた他社製の現像ソフトと同程度だ。デフォルトの設定で結果にほとんど不満はない。
  • Capture One Pro7.02との比較では、Capture Oneはデフォルトの設定でコントラストと彩度が高くACRよりもシャキっとした結果で、より撮って出しのJPEGに近い。しかしながら、ACR7.4 RC はCapture Oneで見られる輪郭部分のハロ(不自然な縁取り)とエイリアシング(ギザギザ)を回避している。全体として、ACR 7.4 RCは、木々のような有機的な低コントラストのディテールの部分で、より現実的で自然な結果が得られている。
  • ACR 7.4 RCは、X-Transセンサーの処理が大幅に改善されており、X-Pro1ユーザーが長いこと待ち望んでいたアップデートだ。デフォルトでも実用的な結果が得られるが、若干シャープネスを強くしたほうがよい結果が得られた。

 

ACR7.4 RCは、ACR7.3に比べるとX-Transへの対応が大幅に改善されているようですね。サンプルではシャープネスが弱めでやや地味な絵作りに感じますが、ACR7.3に見られた不自然な描写が目立たなくなっていて、完成度はかなり高くなっているという印象です。