パナソニック35-100mm F2.8 O.I.S.は注目に値する素晴らしいレンズ

LensTipに、パナソニックLUMIX G X VARIO 35-100mm F2.8 POWER O.I.S.のレビューが掲載されています。

Panasonic G X VARIO 35-100 mm f/2.8 P.O.I.S.

  • フォーカスリングはモーター駆動で、最短から無限遠までの回転角はおよそ270度だ。フォーカシングでフィルター枠は回転しない。
  • 手ブレ補正の効果は最大で3.8段分に達している。これは、非常に良い結果で、12-35mm F2.8よりも若干優れている。
  • 解像力テストはE-PL1のRAWで行なった。良像の基準となる値は、42-44lpmm前後だ。
  • 中央の解像力は、ベストの単焦点レンズと同じくらい良好だ(35mmと63mmの開放で75lpmm前後)。唯一の問題は望遠端の開放時の解像力だが、それでもなお50lpmmに達しており、十分に実用になるレベルだ。F5.6に絞ると望遠端では79lpmmに達するが、広角側ではF5.6でかなり解像力が落ちる。最も高画質なのはF2.8とF4だ。
  • 周辺部の解像力は際立ってもいないが悪くもないので、良好という言葉が最適だろう。ここでは中間域(63mm)が最も弱く、開放では42lpmm付近だ。これは我々の良像の基準の下限で、人によってはこの画質をシャープでないと考えるかもしれない。幸いなことに、他の焦点域では解像力は高くなる。ピークはズーム全域でF5.6で、このとき、ほぼ60lpmmのとても良好な結果を維持している。
  • 軸上色収差は、全く問題無い。倍率色収差はズーム全域で同程度で、絞ると若干大きくなるが、無視出来るレベル~低いレベルを維持している。ここでは賞賛あるのみだ。
  • 歪曲はJPEGでは-0.24%(35mm)、-0.08%(63mm)、-0.13%(100mm)で問題は無いが、(自動補正の効かない)RAWでは35mmで-4.24%のハイレベルのタル型で、63mmで-1.90%、100mmで0.65%だ。-4%の歪曲は実に大きな値だ。
  • 周辺光量落ちは、広角端の開放で39%(-1.44EV)で、中程度のレベルと高いレベルのボーダーラインだ。ズーム中間域では若干良くなり開放で38%(-1.38EV)だ。最大の問題は望遠端で、開放では42%(-1.55EV)だが、F4に絞ると24%(-0.79EV)で大きく改善する。
  • 逆光耐性は12-35mmよりも良好だが、それでもまだ完全に満足の行く性能ではなく、フレアと顕著なゴーストが、太陽がフレーム外にある場合でさえ見られた。幸いなことに12-35mmで見られた強いフレアは見られなかった。
  • AFはノイズレスで極めて速い。最短から無限遠までは0.5-0.6秒だ。AFはテストでは全くのノーミスで、AF精度は賞賛に値する。
  • 我々は12-35mm F2.8を(以前のレビューで)褒めているので、これより少し優れている35-100mm F2.8を褒めないわけにはいかないだろう。35-100mmは12-35mmよりも逆光耐性、周辺光量落ち、コマ収差、非点収差、色収差、球面収差で優れており、唯一負けているのは周辺部の解像力だ。このレンズはもう1つの素晴らしいレンズで注目に値する。35-100mmはマイクロフォーサーズのレンズラインナップをとても素敵なものに仕上げるものだ。
  • 良い点: 全長が不変のコンパクトでしっかりとした鏡筒、中央の素晴らしい画質、周辺部の良好な画質、色収差がとても良好に補正されている、球面収差が少ない、コマ収差が無視できる、非点収差が穏やか、素晴らしく速く静かなAF、とても効果的な手ブレ補正。
  • 悪い点: 周辺光量落ちが大きい、広角端で驚くほど歪曲が大きい、逆光耐性が今一つ。

 

中央の解像力は100mmの開放時を除けばとても素晴らしい値ですね。100mm開放時に中央の解像力が落ちるのは、以前lensrentalsのレビューでも指摘されていましたが、1段絞ればほぼピークの解像力に達するのであまり問題はなさそうです。m4/3の望遠ズームで性能重視なら、現時点ではこのレンズを選んでおけば間違いなさそうですね。