キヤノンEF40mm F2.8 STM は開放から周辺部まで素晴らしい解像力

dpreviewに、キヤノンEF40mm F2.8 STM のレビューが掲載されています。

Canon EF 40mm f/2.8 STM review

  • AFは特別速いわけではないが、肯定的なもので、とても静かだ。AF性能は、素晴らしいリングタイプのUSMと、遅いマイクロUSMの中間だ。AF精度はKiss X7でも5D Mark III でも問題はなく一貫していた。
  • ライブビュー中のAFは大幅に遅くなるが、この40mmはキヤノンのレンズの中では動画中のAFが申し分なく使用できる数少ないレンズの1つだ。
  • マニュアルフォーカスはフォーカスバイワイヤ(モーター駆動)で、フォーカスリングは機械的にレンズと接続されていない。以前は、フォーカスバイワイヤのレンズはMFの正確性と感触で劣っていたが、時代は変わっており、このレンズもMFはとても良好で、正確なピント合わせができる。
  • APS-Cの解像力はとても素晴らしく、開放から画面全域で非常に良好だ。絞ってもほとんど改善しないが、このレンズは回折の影響が目立ち始めるF11まで素晴らしい解像力を維持している。
  • フルサイズの解像力は、開放でさえ画面全域でとても高く素晴らしい。解像力は開放からF11まで並外れて一貫しており、F11を超えると回折の影響で甘くなりはじめる。
  • 色収差はAPS-Cでは極めて小さく、隅でわずかな赤/シアンの色ズレが見られるが、とても仔細に見ての話だ。フルサイズでの色収差はAPS-Cより目立たず、全く心配はない。
  • 周辺光量落ちはAPS-Cでは無視してよい。フルサイズでは開放で1.7EV前後で、大口径レンズをF2.8まで絞ったときよりも大きい。しかし、周辺光量は周辺部に向かってなだらかに落ちるので、隅が突然落ちるレンズのように見た目に不快ではない。
  • 歪曲はAPS-Cでは極めて小さく、仔細に見て若干のタル型の歪曲が見られるのみだ。フルサイズでも歪曲はとても小さく、0.7%のわずかなタル型で、実写ではほとんど目立たないだろう。
  • 逆光耐性はまずまず良好だが、光源を入れて撮影するとフレアがいくらか出やすい傾向があり、明るい場所ではフードを常に使用するのが望ましい。
  • 40mm は背景をボカすには理想的なレンズではないが、背景のボケは、スムーズで概ねとても魅力的だ。
  • EF40mm F2.8 STM は、安価で小さなレンズにもかかわらず画質は素晴らしい。造りも良く、STMによるAFもとても良好だ。キヤノンがパンケーキレンズを出すまでに時間がかかったが、EF40mm F2.8 STMは、このクラスでベストのレンズ1つとしての地位を確保している。
  • 良い点: とても良好な光学系、小さなサイズ、静かなAF、モーター駆動のMFのレスポンス、きちんとした鏡筒の造り、低価格。
  • 悪い点: フレアが出やすい、フードが付属していない、AF速度はそれほど速くない。

 

総合評価は84%の金賞で、高価なレンズと比べても遜色ない高評価となっています。特に解像力はフルサイズでも開放から周辺部まで十分な値で、高価なL レンズと比べてもかなり優秀な部類に入りそうですね。このレンズは軽量コンパクトで実売価格も1万円台とリーズナブルなので、気軽に試してみることができそうです。