パナソニックLumix G X VARIO 35-100mm F2.8 OIS はほとんど不満のない高性能なレンズ

Photozone に、パナソニック「Lumix G X VARIO 35-100mm F2.8 POWER O.I.S.」のレビューが掲載されています。

Panasonic Lumix G X VARIO 35-100mm f/2.8 Power OIS - Review / Test Report

  • このレンズの全長はわずか10cmで、驚くほどコンパクトだ。鏡筒は金属とプラスチックがしっかりと組み立てられており、素晴らしいクオリティだ。
  • ズームリングとフォーカスリングは、非常にスムーズで均一に回転する。ゴムが巻かれたズームリングは、ひどくゴミがつきやすい。
  • AFは高速で実質的に無音のリニアモーターが採用されている。フィールドテストでは、AF精度の問題はなかった。MFはバイワイヤ(モーター駆動)だが、出来は非常によく、(機械式との)差は全く無い。距離目盛りは省略されているが、モニタやEVFに撮影距離を表示することができる。
  • 歪曲は自動的に補正されるのでズーム全域で目立たないが、未補正のRAWでは35mmで3.5%で、これは極端ではないがかなり大きな値だ。望遠側では70mmで1.5%で歪曲は改善し、100mmでは概ね無視してよい値になる。
  • 周辺光量落ちは、自動補正されるので大きな問題はない。F2.8では若干周辺光量落ちが目に付く(0.72~0.87EV)が、1段絞ると無視してよい値(0.33~0.43EV)になる。未補正のRAWでは、周辺光量落ちは35mm開放で1.3EV、100mm開放で1.2EVでいくらか目立つので、補正無しで処理したい場合は、周辺光量が目立つシーンでは1段絞るのが望ましい。
  • 中央の解像力は開放からズーム全域で見事な値だ。100mm開放では解像力はわずかに低下するが、F4に絞れば回復する。周辺部は概ねとても良好(very good)で、隅は良好(good)~とても良好(very good)だ。このレンズの解像力は、高い期待に(少なくとも大部分の点で)応えるものだ。
  • 像面の湾曲は概ね少ない。センタリングの品質(偏心)は、テストした個体では良好だった。
  • 倍率色収差は、開放では平均1ピクセル、中間の絞り値では平均0.7ピクセルで、低い値だ。色収差が自動補正されているかどうかは、はっきりしない(RAWでは色収差はごくわずかに大きな値になる)。
  • ボケは満足のいくものだ。重要な後ボケは滑らかだが、前ボケは若干うるさい。ハイライト(玉ボケ)は円形だが、若干同心円状になり、絞るといくらかこれが強調される。
  • 軸上色収差は開放でもごくわずかで、ほとんどスーパーアポレンズだ。これはとても珍しいことだ。F4に絞ると軸上色収差の痕跡はなくなる。
  • このレンズは高価だが、高い評判に沿うもので、ユーザーの観点では、ほとんど不満な点はない。全体として高性能なレンズで、大いに推薦する。

 

光学性能の評価は3.5~4点で、とても良好な評価となっています。解像力は開放からズーム全域で安定していて、望遠端での落ち込みも少ないので、使い勝手はとてもよさそうですね。色収差や周辺光量落ちも良好な値で、軽量コンパクトなレンズですが、光学性能はかなり優秀という印象です。