パナソニック12-32mm F3.5-5.6 OIS は平均的な光学性能

photozone に、パナソニックのパンケーキズーム「LUMIX G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA OIS」のレビューが掲載されています。

Panasonic Lumix G Vario 12-32mm f/3.5-5.6 ASPH Mega O.I.S. - Review

  • 鏡筒の造りは平均的なクオリティで、Lumix G X 14-42mm と比較するといくらか劣っている。ズームリングを(沈胴位置から)12mmにセットすると、レンズは大きく繰り出し、若干のガタツキが見られる。正直言って、目一杯繰り出したときには、このレンズは若干やわに感じる。
  • ズームリングは、かなり重い。AF性能は素晴らしく、作動音は基本的にしない。手ブレ補正は、およそ3段分の効果だ。
  • 歪曲は自動補正されるので、標準ズームのキットレンズとしては穏やかだ(自動補正ONで12mmで2.1%のタル型、32mmでは0.05%の糸巻き型)。時々、タル型の歪曲が目に付くかもしれないが、通常は心配はない。しかし、未補正のRAWでは、歪曲は12mmで6.3%の極めて大きなタル型だ。
  • 周辺光量落ちは平均的だ。12mm開放で周辺光量落ちは1.15EVで、実写では目立つが、絞れば顕著に改善し、F5以上ではごくわずかになる。自動補正をONにした場合は、どのようなケースでも心配は無いが、若干周辺部のノイズが増加する。
  • 解像力は12mm開放では中央は素晴らしい値(excellent)で、回折の影響が見られるF5.6-F8でもまだとても良好な値(very good)だ。周辺部と隅は良好な値(good)だが、それほどシャープではなく、一番隅の部分では顕著に解像力が落ちる。周辺部と隅の解像力は18mmと25mmでは増す(これは歪曲補正が弱くなるため)が、中央の解像力は望遠側にズームすると低くなる。
  • 32mmの解像力は画面全域でかなり均一で、良好(good)からとても良好(very good)の値だ。このレンズの解像力は、予想よりもいくらか低い。
  • テストしたレンズのセンタリングの品質(偏芯の少なさ)は平均的だ。像面の湾曲はごくわずかだった。
  • 倍率色収差は画面周辺部で平均1ピクセル前後で、ごくわずかだ。
  • 12-32mm はきちんとしたキットズームだが、光学性能はごく普通で、よくも悪くもない。このレンズの特徴は大きさと重さで、70g の重さは無いも同然だ。鏡筒の造りは今ひとつで、それほど丈夫にな感じはしない。我々はパナソニックがこの小さな素晴らしいレンズを開発したことを祝福するが、高性能なレンズを求めている人は、オリンパスの12-40mm F2.8 かパナソニックの12-35mm F2.8 に目を向けるべきだ。

 

光学性能は5点満点中2.5点で、若干低い評価になっていますが、ズーム全域でこれといった落ち込みもなく、また色収差や周辺光量落ちもよく補正されていて、薄型・軽量が売りのズームレンズとしては上手くまとまっているという印象です。それにしても、このレンズは手ブレ補正内蔵で、この大きさ・重さを実現しているのはすごいですね。