ニコン「AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR」は開放から画面全域で素晴らしい解像力

ePHOTOzine に、ニコンの位相フレネル(PF)レンズを採用した望遠レンズ「AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR」のレビューが掲載されています。

Nikon AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR Lens Review

  • 重さは755グラムで、驚くほど軽いとは思えないかもしれないが、旧型の300mm f/4と比べると大幅に軽量化されており、一日中持ち運ぶには実に便利だ。このレンズは24-70mm f/2.8 と比べてもそれほど大きくはなく、D600との組み合わせでもバランスは良好だ。
  • AFは超音波モーターで、AF速度は非常に速い。フルタイムマニュアルフォーカスが可能だ。フォーカスリングはスムーズで、十分な重さがあり、ピントの微調整も快適に行える。
  • フォーカシングはインナーフォーカスで、フィルター枠は回転せず、全長も変わらない。最短撮影距離は1.4mだ。
  • 手ブレ補正は、1/20秒で約2/3前後のカットをブラさずに撮影することができた。これは約4段分の効果だ。
  • 解像力は開放から画面全域で素晴らしい値(excellent)で、F5.6に絞ると若干改善する。
  • 色収差は周辺部で0.5ピクセルを余裕で下回っており、非常によく補正されている。色収差は低いレベルなので、周辺部のハイコントラストな部分でも目に付かないはずだ。
  • 周辺光量落ちは、開放で1.85EVで、このクラスのレンズとしては標準的だ。F6.3以上に絞ると、見た目に均一になる。
  • 歪曲はわずか0.748%の糸巻き型で、極めて良く補正されている。歪曲は小さく通常の写真では目立たないが、歪曲の形は画面全域で整っているので、必要なら後処理による補正は容易なはずだ。
  • ナノクリスタルコートのおかげで、このレンズは逆光に強く、幅広い状況でコントラストは良好だ。深い円形のフードが付属しており、迷光を遮るのに素晴らしい働きをする。
  • 価格だけを考えるなら、旧型よりも70%も高いので、コストパフォーマンスは悪いと考えるのも無理は無いだろう。しかし、このレンズの手ブレ補正やコンパクトなサイズ、軽さを考慮すれば、旧型からの適切なアップグレードのように見える。解像力は開放から画面全域で素晴らしく、手ブレ補正も効果的で、AFも速い。そして、十分に一日中持ち歩くことができる大きさ・重さだ。
  • 良い点: 素晴らしい解像力、高速なAF、色収差が少ない、素晴らしい造り、歪曲が実質的に見られない、軽量、効果的なVRシステム、シーリングがされている、フッ素コーティング、PFレンズによるコンパクトサイズ。
  • 悪い点: 三脚座が付属していない。

 

解像力は開放から隅まで素晴らしい値で、既にピークに近い性能が出ているのは見事ですね。色収差や歪曲は全く問題がなく、周辺光量落ちも許容範囲内で、これだけ小型軽量化しているにもかかわらず優等生的なレンズという印象です。PFレンズではフレアの発生が気になるところですが、逆光に強いと評価されているので、どうやら問題はなさそうですね。