ソニーFE28mm F2 は開放では甘いが1段絞れば劇的に改善する

SLRGear に、ソニーのEマウント用の広角単焦点レンズ「FE28mm F2 (SEL28F20)」のレビューが掲載されています。

Sony FE 28mm f/2 SEL28F20 (Tested)

  • 解像力は、開放ではそこそこだが、絞ると大幅に改善する。 隅はフルサイズ機ではF2では甘いが、F2.8に絞れば劇的に改善する。F4では更に良くなり、そしてF5.6で解像力のピークに達し、かなりシャープになるがカリカリにはならない。回折の影響は(α7では)F11から見られ始め、F16ではまだ良好だが、F22では顕著に解像力が落ちる。
  • 色収差は自動補正ONでは良好に保たれている。開放付近では色収差は目立つが、絞ると大きく改善する。自動補正をOFFにすると、色収差はとても目立ち、ハイコントラストの部分にマゼンタとシアンの色ズレが現れる。
  • 周辺光量落ちは、APS-Cでは開放で0.66EVでそれほど大きな値ではないが、フルサイズでは状況は大きく変わり、開放で1.66EVになる。絞ると周辺光量落ちは改善し、F2.8で1EV、F4で0.75EV、それ以上に絞ると0.66EVになる。カメラ内補正を使うと、周辺光量落ちは顕著に改善する。
  • 歪曲はカメラ内補正をOFFにすると非常に目立つ。我々は、いくらかタル型の歪曲があると予想していたが、このレンズはフルサイズ機では、隅で+1.875%の歪曲が測定された。歪曲の自動補正はとても効果的だ。
  • AFは非常に速い。作動音が静かなので、動画にもとても向いているはずだ。フォーカシングはインナーフォーカスで、前玉は回転しない。
  • フォーカスリングはバイワイヤ(モーター駆動)で、AFとMFの切り替えはボディ側で行う。フォーカスリングは非常にスムーズに回転し、無限遠と最短で止まらずにどこまでも回転する。他のFEレンズと同じように、距離目盛りは省略されている。
  • 鏡筒はしっかりとした感触の金属製で、頑丈な造りだ。
  • FE35mm F2.8と比べると、35mm F2.8の方が少しシャープで、色収差と歪曲も若干少ない。
  • FE35mm F1.4と比べると、35mm F1.4は遥かに高価なプログレードレンズだが、F2.8まで絞れば28mm F2と35mm F1.4は同程度のシャープさになる。しかし、隅はF2.8に絞っても35mm F1.4の方がまだ若干良好だ。
  • このコンパクトな広角レンズは、若干高価なことを気にしないなら、お散歩用レンズや風景、旅行用に素晴らしいレンズだ。

 

このレンズは、開放付近は少し甘いようですが、1段絞れば大きく改善し十分な解像力になるようです。ツァイスほどカリカリっとした描写ではないようですが、開放付近のソフトさを活かして雰囲気のある写真を撮るのによさそうです。

あと、単焦点レンズとしては、歪曲がかなり大きいのが気になるところですが、これは自動補正前提で、その分、軽量コンパクトに設計しているのかもしれませんね。