キヤノンEF-M22mm F2 はコンパクトなレンズだが素晴らしい性能

photozone に、EOS M 用の広角単焦点レンズ「EF-M22mm F2 STM」のレビューが掲載されています。

Canon EF-M 22mm f/2 STM - Review / Lens Test

  • 鏡筒はプラスチックと金属、マウントは金属製で、造りはとても良好だ。小さなフォーカスリングはスムーズに回転する。フォーカシングでは内側の鏡筒が若干繰り出す。前玉は、比較的大きな開放F値にもかかわらず、思いのほか小さい。
  • AFはノイズレスで、まずまず速いが、トップクラスの速さではない。マニュアルフォーカスはバイワイヤ(モーターによる駆動)で、動きはとても正確で、申し分なく機能する。
  • 歪曲は完全に無視できる値(-0.0293%の糸巻き型)で、驚くほど小さい。
  • 周辺光量落ちは、開放ではかなり大きく(1.66EV)、いつも使っているAPS-C用のグラフのスケールから少しはみ出してしまっている。F2.8に絞ると周辺光量落ちは改善する(1.2EV)が、状況によってはまだ目に付き、中程度まで絞った場合でさえ目に付く(F5.6で1.05EV)。このレンズは周辺光量落ちは、あまり芳しくない。
  • 解像力は中央は開放から素晴らしく周辺部も見事だが、隅は甘い。F2.8に絞ると隅は改善するが、大きく解像力を増すのはF4からで、このとき画面全域で非常にシャープになる。この高解像力はF5.6でも維持される。F11からは回折の影響が顕著になる。近接域では、若干性能が悪くなるようだ。
  • 倍率色収差は、画面の周辺部で1ピクセル前後の穏やかな値を維持している。F2では時折、一番隅の部分でわずかなパープルフリンジが見られる。
  • ボケは広角レンズとしてはOKだが、状況によってはいくらかうるさく感じるだろう。
  • このレンズは、コンパクトにもかかわらず素晴らしい性能だ。中央と周辺部はどの絞り値でも見事だ。隅は開放付近ではいくらか甘く、これには像面湾曲の影響もあるが、絞れば顕著に改善する。歪曲は見られず、色収差もよく補正されているが、周辺光量落ちは絞っても目立つ。このレンズはとても手頃な価格で、コンパクトなシステムが欲しいなら、何も考える必要はないだろう。

 

光学性能の評価は3.5点(5点満点中)で、普及型のレンズとしてはとても良好な評価となっています。解像力は開放付近では隅が少し甘いようですが、絞れば十分に改善するので、風景等でも問題はなさそうです。ウィークポイントは周辺光量落ちですが、パンケーキレンズなので、これは仕方がないところかもしれませんね。