キヤノンは今年はRFレンズに注力するが来年以降にEFレンズの新製品も登場する

EOS MAGAZINE NEWS に、キヤノンヨーロッパのテクニカルサポートマネージャーのインタビューが掲載されています。

Exclusive Interview with Canon Europe's Mike Burnhill

  • (マルチファンクションバーのユーザーの反応は?)
    好きという人と嫌いという人の両方がいる。バーが敏感すぎると感じる人もいるようだが、マルチファンクションバーのカスタマイズ性は高い。
  • (競合他社の多くはボディ内手ブレ補正を導入しているが、キヤノンは?)
    独自のボディ内手ブレ補正システムが欲しいと思っているが、ボディ内手ブレ補正に関する多くの特許が存在している。我々はレンズ内補正が究極のソリューションだと考えているが、より大きな補正効果を得るために、レンズ内補正とボディ内補正の両方を併用するかもしれない。
  • (EOS RPの動画機能が不足しているという批判があるが?)
    それはコストを抑えるためだ。搭載可能なDIGICプロセッサの処理には限界がある。EOS RPのコンセプトは、動画機能を備えた手頃な価格のフルサイズ機なので、フルサイズのエントリーモデルを検討している方には、動画機能は許容範囲内のレベルにあると思っている。
  • (今後、一眼レフは登場するのか?)
    登場する。複数のシリーズの製品の生産を続けていくつもりだ。まだ、ミラーレスでは実現できない技術(タイムラグゼロのファインダーなど)がある。
  • (EOS Mシリーズは日本では大いに売れているが、ヨーロッパやアメリカでは上手く行っていない。このシリーズは将来どうなるのか?)
    いろいろなタイプの顧客がおり、アジアでは小さなカメラを求める傾向があるが、西洋の市場では大きなカメラを求める傾向がある。文化的な違いがあるので、EOS M にはまだ潜在的な市場がある。
  • (APS-CのRFマウント機は?)
    EOS RシステムでのAPS-C対応は可能かもしれないが、我々にはEOS Mシステムはあるので、優先事項ではない。我々はEOS Rのフルサイズ用レンズを拡充しなければならない。
  • (RFレンズについて)
    大口径の広角ズームは一眼レフでは非常に開発が困難だったが、RFレンズはレンズ設計の制限が少なく、設計者は自由に設計することができる。EFレンズの新製品は登場するが、おそらく来年までは登場しないだろう。今年はRFレンズに注力しなければならない。
  • (一眼レフに搭載できなかった機能で、RFマウント機で可能な機能は?)
    まず、デュアルセンシングISだ。また、高速な通信によって、動画でズームしたときに絞りの遅れによって明るさが変わる現象がなくなっている。それから、レンズデータがボディに高速で送信可能で、DLO使用時に5D4のようなパフォーマンスの低下がないのでDLOが標準でオンになっている。
  • (EOS RPを下回る価格のフルサイズ機は登場すると思うか?)
    登場すると思う。
  • (プロバージョンのEOS Rは2020年の東京オリンピックの前に登場するのか?)
    それは、正解したら100万ドル貰える難しい質問だ。

 

キヤノンはEOS Rシリーズへのボディ内手ブレ補正の採用に関しては、課題もあるようですが、前向きに考えているようですね。

また、何度か噂が流れていたAPS-CのRFマウント機に関しては、あまり実現しそうもない雰囲気です。新しいEFレンズに関しては来年以降ということなので、開発発表されているRFレンズの開発が一段落してからの登場になりそうです。