オリンパス「ED100-400mm F5.0-6.3 IS」は使い勝手と機能の両面で優れたレンズ

ePHOTOzine に、オリンパスの新しい超望遠ズーム「ED100-400mm F5.6-6.3 IS」のレビューが掲載されています。

Olympus M.Zuiko Digital ED 100-400mm f/5.6-6.3 IS Review

  • オリンパスは見栄えのよいレンズを造ってきたが、このレンズも例外ではなく、全体的な仕上げも素晴らしい。
  • フーカスリングは電動で、期待通り絹のように滑らかに回転する。ズームリングは幅広くとても握りやすい。
  • AFは電光石火の速さで、瞬時に被写体にロックする。このレンズのハンドリングは素晴らしく、実に簡単に扱える。
  • 最短撮影距離はズーム全域で1.3mと短く、これは非常に実用的だ。
  • 手ブレ補正は3段分の効果がうたわれているが、この効果は楽に達成されており、特に望遠側ではかなりの恩恵がある。
  • 三脚座はアルカスイス互換で、しっかりとした造りだ。回転機構が付いているのは縦位置で撮影する際に便利だ。
  • 解像力テストは、このような超望遠レンズではスタジオ内のスペースでは撮影が困難なので、屋外で行った。このため、大気の状態やかすみなどの影響をいくらか受けている可能性がある。
  • 100mmの解像力は、中央はF5からF11で素晴らしい値(excellent)でF16ではとても良好な値(very good)だ。隅はF5からF8で素晴らしい値(excellent)、F11ではとても良好な値(very good)だ。

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  • 200mmの解像力は中央はF6からF16ではとても良好な値(very good)だ。隅はF6からF8でとても良好な値(very good)、F11とF16では良好な値(good)だ。

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  • 300mmの解像力は、中央はF6.3からF11ではとても良好な値(very good)だ。隅はF6.3からF16では良好な値(good)だ。

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  • 400mmの解像力は、中央はF6.3からF8でとても良好な値(very good)、F11では良好な値(good)だ。隅はF6.3からF16で良好な値(good)だ。

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  • 倍率色収差は、自動補正されており約1/3ピクセルに抑えられている。通常は、これ以上の補正は必要ないだろう。
  • 歪曲は自動補正されており、100mmで+0.18%の糸巻き型、400mmで+0.49%の糸巻き型で、ズームレンズとしては非常に小さく、ほとんどまっすぐだ。
  • ボケは概ね素晴らしいものだが、レンズが非常に長いので簡単に背景が大きくボケてしまうのもその理由の1つだ。
  • 逆光ではZEROコーティングがいい仕事をしていて、フレアは良く抑えられている。
  • 周辺光量落ちは100mm開放で-0.5EV、400mm開放で-0.7EVで、ズームとしては非常によく抑えられているが、おそらく、かなり自動補正されているだろう。
  • このレンズは使い勝手と機能の両面で、優れたレンズなのは間違いない。光学性能も素晴らしく、(実写では)解像力チャートが示しているよりも良好な性能だ。手ブレ補正もよく機能し、暗い場所でのレンズの実用性を高めている。
  • 既にオリンパスのシステムを使用している人には、このレンズこそが待望の野生動物撮影用レンズかもしれない。一眼レフの同種のレンズは重くかさばるので、負荷を減らしたい人にも魅力的だろう。大いに推薦する。
  • 良い点:とても良好な解像力、倍率色収差と歪曲が少ない、フレアがほとんど見られない、耐候性、かなり寄れる、猛烈に速いAF、素晴らしいボケ、効果的な手ブレ補正、周辺光量落ちが少ない、素晴らしい価格、深度合成に対応している、三脚座、軽量コンパクト。
  • 悪い点:レンズの明るさがそこそこ。

 

ED100-400mmは、AFが非常に速くて寄れる、とても使い勝手のいいレンズに仕上がっているようですね。

解像力は、広角端は非常に高い値ですが、中間から望遠側は落ち込みが少し目立つようです。実写でも望遠側は少しソフトになりますが、このクラスのレンズとしては、まずは十分な性能という印象です。

シンクロ補正非対応が残念という声も結構ありましたが、レンズ内手ブレ補正が、3段分というスペック以上に良く効くようなので、手ブレ補正に関してはあまり心配はなさそうですね。