価格.comのトレンドニュースに、価格.comのページビューから見たカテゴリ別の人気に関する記事が掲載されています。
・2009年夏のボーナス商戦速報。エコポイントが牽引する家電と停滞するカメラの対比鮮明に
- パソコンカテゴリが前年比138.0%、家電カテゴリが147.1%といずれも高い伸び率を示しているのに対し、カメラカテゴリの伸びは125.9%とやや振るわず、価格.com全体のアクセス数の伸びから考えるとむしろ停滞しているとすらいえるほど
- カメラカテゴリは2008年9月以降横ばいで、2009年2月をピークとしてむしろ減少傾向に転じているほど
- 最近では小型のコンパクトデジカメのほうに人気が集まっており、デジタル一眼レフカメラの人気に陰りが出ていることが見て取れる
- この夏のボーナスで購入したい製品のランキングで、デジタル一眼レフカメラは大きく順位を下げており、今夏商戦でデジタル一眼レフを取り巻く環境はかなり厳しくなっていることが予想される
- メーカー別に見ていくと、キヤノンとニコンの二大メーカーが、2008年末を境にアクセスを落としてきており、シェア首位のキヤノンはピーク時の半分ほどまで落ち込んでいる
- ペンタックスはK-7の発表で、パナソニックとオリンパスはマイクロフォーサーズ製品の市場投入でアクセスを伸ばしている
価格.comのページビューによる人気度ということですが、グラフからは、ここ最近、キヤノンとニコンへの関心度はかなり低くなっている様子が伺えますね。
キヤノンもニコンもKiss X3やD5000など、それなりに新製品は投入しているとは思いますが、いずれも正常進化の範囲でK-7やマイクロフォーサーズ機ほどのインパクトがなかったということなのでしょうか。
ふ
おもしろい分析でした。シロート考えですがDSLRへのアクセスが減っているのは、文中でも指摘されていますがなんといっても嗜好品であるDSLRは景気の動向を受けやすいのでしょう。
加えてケータイのカメラ機能の飛躍があるんじゃないでしょうか。このため、そもそもコンデジに「ステップアップ」しようという動機が減っているのではないか、と思います。
さらにコンデジ自体、顔認識や高倍率ズーム・HD動画機能等の進化があり、多くの人には十分満足で、DLSRへの更なるステップアップなんて層が減っているのかもしれません。
不満があるからこそ、上位機種への欲求が生まれるものですので。
そのDSLRにしても、LVがない(弱い)機種なら顔認識なんてないですし、高倍率ズームは高くて重くてでかくて暗い、動画機能はないカメラの方が多いってことでいわゆるカタログ映えする機能ではDSLRのほうがむしろ弱かったりします。DSLRの優位点である、AFの速さなんてニコパチ写真には関係ないですし、連射もしかり。高感度もフラッシュ炊いた画像で満足ならそれまでですしね。
カメラカテゴリの復権は、メーカーの開発力というよりも、frickγやYouTube等の画像共有(インフラ)サービスの拡大にかかっているような気もします。
Life with photocinemaというアプリケーションがあるのですが、今夏発売の次期バージョンではYouTubeとの連携がはかられています。旅行に行く→YouTubeで見せ合う→他の人の写真の奇麗さにおどろく→DSLRに興味を持つなんていう連鎖反応が、価格コムのカメラカテゴリの繁栄につながっていくんじゃないかな〜と思います。
Golfbum
非常に興味深く読みました。コンパクトに飽きたらず、一眼レフに興味を持つのは自然の流れです(余裕があれば)。最初は軽自動車で十分と思っていたのに段々と多いな車が欲しくなるのと同じことでしょう。
しかし大きさが重さが根性なしの者(私のような)に耐え難く、家に置きっぱなしになり一眼レフを手にしなくなる筋書きではないでしょうか。良い写真が撮れてもっと小型が欲しくなると当然シグマDP1/2や、μ4/3にいくのは当然な気がします。勿論良い写真を撮りたいという人は減らないと思います。
匿名
景気後退の現在からすれば、十分な数字かと思うけど。
カメラ性能が十分になったことと、あとは特にキヤノンに言えることだけど、魅力的な商品が存在しないのが問題だろうね。
画質が良くて、レスポンスの良い道具が欲しいと数年前から思ってるけど、キヤノンは全くそんな機種が出てこない。
50Dじゃ物足りないし、1Dは重くて高い、5D2は道具としてレベルが低いし、どれを選択するにも妥協が必要。
単純に凄く欲しいと思うのが無いよね。
ニコンは、D90とD300のバランスが絶妙で、D700はもうひと頑張り。
D300のサイズと重さでフルサイズが出来たら、スーパーベストセラーになるだろね。
どれも良く出来てはいるのだけど、買いたい気持ちにさせるには、みなもう1つなのかな。
うに
機能そのものの発展の陰りと言うよりかは、市場の需要の問題だと思います。
CMや口コミで多くの人がデジタル一眼レフというものへ関心を持ち、実際に買ってみようという流れがひと段落着いたということでしょう。
しかし、実際に買ってみても必ずしも良い写真が取れるわけではなく、重い・使いにくい・高いという三重苦も待っているわけです。
昔のメーカー製PCにありがちだった、ソフトのおまけで釣るというのが通用しなくなったように、消費者も学習したということでしょうか。
より小さく画質の良いものを求めるようになるのは自明の流れでしょう。
うに
追記
ようするに、これからの市場は新規顧客はあまり期待できないでしょう。単価もすでに限界に近いところまで来ていると思います。
景気の良し悪しでそこまで需要も変わらないかと。したがって、すでに一眼レフを持っているような、または一眼レフを持っていたけど手放した人を対象にする必要があるのでしょう。前者は一定周期で買ってくれるでしょうが、これからは後者を取り込むことが最重要となるのでは?
まる
インパクトの無さについては言い当てていると思います。
特にキャノンは、製品サイクルを短くしたために、発売と同時に1年後の次の製品が予想できてしまい、次でもイイヤという気にさせてしまいます。
口コミの内容をみると、販売に結びつきそうもないようなものも見受けられますので、それだけで関心度を測ることはできませんが、以前よりも製品開発に愛情が感じられず市場の動向に流されている気がします。
flipper@管理人
コメントありがとうございます。
>ふさん
景気の問題は一番大きいのかもしれませんね。プロを除けばデジタル一眼が無くても生活には何の問題もないですし・・・。使ってみたら以外に不便だったというのもありそうな話ですね。
携帯も最近は8.1MPなどというのもありますから、それで満足してしまうというのも、一因かもしれません。
また、確かに、撮影した写真の使い道を拡大するという意味で、動画や写真の共有サイトに注力することは、カメラ業界の発展につながりそうな気がしますね。
>Golfbumさん
一眼レフが欲しい人に一通り行き渡ったものの、重くて大きく使い勝手がよくないので、あまり興味がなくなってしまっり、コンデジに戻ったということもあるかもしれませんね。
私も最近は機能よりも稼働率重視でコンデジを使うことが多いので、そういう流れはわかるような気がします。
>匿名さん
確かに、景気の落ち込みから考えたらデジタル一眼はもっと壊滅的な状況になってもおかしくはないような気もしますね(北米では日本よりひどい状況になったようですが・・・)。
キヤノンは中級機がイマイチ魅力に欠けるというのは、私もキヤノンユーザーなのでよくわかります。ニコンのラインナップがとても魅力的に見えるんですよね・・・
>うにさん
欲しい人に一通り行き渡ったということは、要因の一つでしょうね。今のデジカメならマニア層の人を別にすれば、かなり長い期間使えるでしょうし。
デジタル一眼が使ってみたら以外に不便だったということも、あるかもしれませんね。
一眼レフを手放した人をもう一回取り込むというのは、なかなか大変かもしれませんが、マイクロフォーサーズあたりがその受け皿になるのでしょうかね。
>まるさん
最近のキヤノンは、確かに予想通りの製品が出てきますよね。写真を撮る道具としてはちゃんと機能するのですが、サプライズはないですね。キヤノンに限ったことではないかもしれませんが、マーケティングに従って機械的にカメラを作っているような感じはあるかもしれません。