・Olympus E-620 Review,July 2009, by Richard Butler and Lars Rehm
- 画質は見事で、ISO200以上では階調とダイナミックレンジも良好。JPEGでの撮影で紫を表現するのが困難で青くなってしまうのは問題
- 唯一気になったのが、強いローパスフィルターによって、ライバルのような本当のファインディテールが得られなくなっていること
- 高感度性能は良好で、KissX3にもそれほど負けていないが、ISO800と1600では少し差が付く。ISO3200ではソフトな画質になる。JPEGでの色ノイズの多さはG1>E-620>KissX3>D5000、RAWでの色ノイズの多さはG1>KissX3>E-620>D5000
- JPEGエンジンはセンサーの解像力やダイナミックレンジなどの性能の多くを引き出しており、RAWで撮影して後処理をする手間を省いてくれる
- 位相差AFは信頼できるが、ライブビュー中のコントラストAFはかなり遅い。露出はアンダー傾向だが信頼できる
- 液晶モニタの解像度はあまり高くなく、明るい場所では反射が多い。カスタマイズの項目は素晴らしく多いが、メニューが複雑で操作が難しい
- ファインダーはAPS-C機に比べると目立って小さい。バッテリーライフは短く、特にアートフィルターを使うと顕著
- エントリーモデルとしてはとても洗練されていて、画質も良好。少なくともISO800まではライバルと互角のクオリティ。E-620はE-30のほとんどの機能を搭載し、より小さく安価なパッケージなので、E-30がベストのフォーサーズ機と評価したが、それも長くはないかもしれない
APS-Cのライバルよりセンサーが一回り小さいことを考えると、画質はとても優秀で、階調や高感度ノイズなども健闘していると言っていいと思います。最近、E-620はE-P1の影に隠れて目立たない存在になってしまいましたが、こうして詳細なレビューを見ると、E-620もなかなかいいカメラですね。
ローパスが強く解像感があまり高くないのは、オリンパスのフォーサーズ機に共通する特徴ですが、E-P1からは解像感を重視する方向に方針転換したようなので、今後はフォーサーズのほうもローパスを弱くしてくる可能性があるかもしれません。
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