シグマAPO70-200mm F2.8 II EX DG HSMは旧型と同じような性能

LensTip.comにシグマ APO70-200mm F2.8 II のレビューが掲載されています。

Sigma 70-200 mm f/2.8 II EX APO DG MACRO HSM - lens review

  • 中央部の解像力は絞り開放から良好で、F4まで絞ればズーム全域で高い値になる。70-135mmでは非常に高いレベルで、200mmでは若干低くなるが、それでもしっかりとした値
  • 周辺部の解像力は70mmでは開放から良好だが、135mm-200mmの開放ではかなり低い解像力。望遠側では絞ってもあまり改善せず、30lpmm(基準となる値)に到達しない
  • シグマ純正の1.4倍のテレコンとの組み合わせでは、中央部も周辺部も解像力が低くなり、あまり満足できない性能
  • 色収差は開放では0.1%前後だが、絞ると増大し0.17%を超え、最大で0.19%に達する大きな値。また、テレコン使用時では0.26%の非常に大きなレベルに達する
  • 周辺光量落ちはAPS-Cでは問題のない値。歪曲は気にならない大きさ
  • ゴースト・フレアは70-135mmで見られ、ワイド端では顕著。これは旧型よりも悪化している
  • 超音波モーターはこれまで見た中で最も優秀なものの一つで、高速で静か。AF精度にも問題はない
  • 私はこのレンズに少しがっかりしたことを認めなければならない。旧型よりよくなっているところもあるが、悪くなっているところもあり、性能に明確な違いはない。旧型より唯一満足できる点は、価格が安くなったことだ

 

中央部の解像力は優秀な値ですが、周辺部はAPS-Cでのテストにもかかわらずかなり低い値で、絞ってもあまり改善しないのは少々問題かもしれません。光学系は、同じLensTip.comのテスト同士で比べてみると、全体的にタムロンの70-200mm F2.8ほうがよさそうな感じです。

一方で、鏡筒の出来は非常によく、AFも超音波モーターが最高の評価を受けているので、この二つの点ではタムロンの70-200mmに完勝と言ってもいいかもしれませんね。

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