キヤノンEF-S15-85mm F3.5-5.6 ISはとてもシャープだがいくつかの欠点のあるレンズ

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Canon EF-S 15-85mm f/3.5-5.6 IS USM Interchangeable Lens Review

  • 鏡筒はとてもしっかりした作り。ズームリングはとてもスムーズで、下を向けても自重落下しない。ピントはインナーフォーカスで前玉は回転しない。クオリティと使い勝手は、旧型のEF-S17-85mm ISよりも改善している
  • 解像力のテストは、1510万画素のKiss X3で行った。15mm開放では十分に許容範囲の画質。1/3段ほど絞ると、中央の解像力は最高(excellent)のレベルに達するが、四隅はとても良い(very good)のレベル
  • 35mmでは開放からF11まで良い(good)のレベル。驚いたことに、このレンズは85mmのほうが高性能で、中央部は開放からF8までとても良い(very good)レベルの解像力
  • 色収差は15mm F3.5で最も悪くなり0.75ピクセルを超えるが、通常の撮影ではそれほど問題にならないだろう
  • 周辺光量落ちは15mm開放で4.4EVの途方もない数字で、これは極めて高いレベル。周辺光量落ちを解消するにはF8まで絞る必要がある。85mmでは改善し、開放で2.2EVになる
  • 歪曲は15mmで5.68%のタル型で、これは直線的な被写体では非常に目立つ。しかし、歪曲の形は整っているので、後処理で修正するのは容易だ。85mmでは歪曲は0.37%糸巻き型で、ほとんど気付かない
  • 逆光耐性は弱く、フレアやゴーストが出やすい傾向がある。画面内に強い光源があると七色の虹のようなゴーストが出る。画面の外に光源がある場合でも同様のゴーストが見られ、コントラストが低下する
  • ISは実写でよく機能し、85mmで1/8秒、15mmでは1/2秒でシャープな写真を撮ることができた。これは、とても素晴らしい性能だ
  • 大部分の焦点距離・絞り値でとてもシャープで、手ブレ補正も素晴らしくよく効く。いくつかの欠点があるレンズだが、弱い部分を考慮して使うなら、素晴らしい結果を得られるだけの能力があるレンズだ

 

周辺光量落ちと歪曲は驚くほど大きな値になっていますが、Photozoneによるこのレンズのテストでは周辺光量落ちが1.94EV(15mm開放)、歪曲が-3.15%(15mm)でかなり異なった結果になっています。とはいえ、周辺光量落ちと歪曲が、あまり褒められた性能ではないのは確かだと思います。

また、解像力のテストではズーム中間域が低めの値になっていて、Photozoneのテスト結果とも、LensTipのテスト結果とも少し異なるようです。これは、どれを信じたらいいのか迷うところですね。