ペンタックス645DとキヤノンEOS-1Ds Mark III の比較レビューが掲載

ePHOTOzineに、ペンタックス645DとキヤノンEOS-1Ds Mark III の詳細な比較レビューが掲載されています。

Pentax 645D Canon EOS 1Ds Mark III Comparison Digital SLR Review

  • ファインダーはどちらも素晴らしく明るく、クリアで像が大きい。個人的には645Dが好みで、眼鏡をかけたままでも使いやすい。また、645Dのスクリーンのほうが、ずっとピントの山がつかみやすい。
  • 露出は645Dはアンダーの傾向があり、安定した露出を得るには積極的な露出補整が必要。1Ds Mark III の露出はとても信頼でき、コントラストの強い状況でも露出をはずしにくい。
  • AFは中央の測距点を使って静物にピントを合わせる際には、どちらのカメラも速く正確。1DsのほうがAFは目立って速いが、どちらのカメラも暗所でさえフォーカスミスはなかった。動体では2機種のAFの差は非常に大きく、645Dは比較的低速な自動車にも追従できないが、1Dsは問題なく追従する。
  • 高感度ノイズはISO400まではどちらもノイズは目立たないが、感度が上がるにつれ、ノイズリダクションのアプローチの違いが現れ始める。ISO1600では645Dは素晴らしいディテールとシャープネスを維持しているが、よく見るとノイズによる汚れが明らかに見える。1Dsはより積極的にノイズリダクションをかけてノイズを消しているが、ディテールも苦しくなっていて、よりソフトな画質になっている。とは言っても、両機とも完璧に実用的な画質だ。
  • ダイナミックレンジは、撮って出しでは1Dsのほうがコントラストが強く、ときどきシャドーやハイライトのディテールが失われることがある。RAWでも、ダイナミックレンジに関しては645Dが勝っている。
  • 色は特に撮って出しでは1Ds のほうが鮮やかでパンチがある。645Dの色はもっと落ち着いている。1Dsは若干暖色傾向で、ポートレートに向いているのに対し、645Dはしばしば若干マゼンタがかった肌色になる。個人的には645Dの大型センサーによる画像が好みで、645Dの画像は素晴らしい透明度とダイナミックレンジで本当に画面から飛び出してくるように見える。
  • 解像力とディテイールは、ローパスレスの645DはJPEGでもRAWでも驚異的なレベルで、すべてのディテールが見事に描かれている。そして、幸いにも(テストした画像では)モアレは見られない。1Dsも非常にシャープでディテールが豊富だが、仔細に見るとローパスのために若干ソフトな描写だ。
  • オートホワイトバランスは、白熱灯ではペンタックスは正確に補整されるが、キヤノンは強いアンバーが残っている。白熱灯のプリセットでも1Dsはそれほどよくは見えず、ここでも645Dのほうが良好。
  • どちらのカメラもそれぞれが得意な分野では素晴らしい。画質の観点からのみ両機を判定するなら645Dが明らかな勝者だが、1Dsはより柔軟性のあるツールで、いくつかの分野(AFや連写、予期しない出来事への対応、一貫性のない被写体の撮影など)ではキヤノンが優れている。明確な勝者を決めるのは困難だ。

 

フォーマットの大きさが利いていくる画質では645Dの方が優れていて、AFや連写などでは1Ds Mark III のほうが優秀というというのは、予想通りの結果と言ってよさそうです。サンプルを見比べると、1Ds Mark III もフルサイズ機らしい良好な画質ですが、ディテールの描写では645Dが大きく上回っていて、ローパスの有無による解像感の違いがよくわかりますね。