シグマ8-16mm F4.5-5.6 DC HSMは非常に面白いレンズ

ePHOTOzineに、シグマ8-16mm F4.5-5.6 DC HSMのレビューが掲載されています。

Sigma 8-16mm f/4.5-5.6 DC HSM Interchangeable Lens Review

  • このような超広角レンズとしては、8-16mmは驚くほど軽量コンパクトで、シグマはこれを全体的なクオリティの面で妥協することなく達成している。鏡筒はパウダーコートされたハイクオリティなプラスチックで、見た目は洗練されているが跡が付きやすい。
  • AFはHSMのおかげで非常に速く静か。フルタイムマニュアルフォーカスが可能だが、被写界深度が深いのでMFは難しい。合焦はインナーフォカスで、ピント合わせ、ズーミング時ともに全長は変わらない。このタイプのレンズではとても有用な被写界深度目盛りが無いのは残念だ。
  • 8mmでの解像力は周辺部に行くにしたがって目立って落ちるが、中央は開放からすでに傑出した解像力(outstanding)。画面全域の解像力のピークはF8-F11で、このとき四隅も良好な解像力(good)になる。他の焦点距離でも似たような結果で、絞ったときの周辺部の解像力の向上が鈍くなるものの、中央部は見事な解像力を示している。このレンズは中央はズーム全域でとても良好な解像力で、周辺部も絞れば追いついてくる。
  • 色収差は8mmの開放では1.76ピクセルと非常に高いレベルで、ハイコントラストの被写体ではかなり目立つだろう。
  • 周辺光量落ちは8mm開放で4.37EVで極めて目立つ。絞ってもF11までは解消せず、F8でさえ目立つレベルだ。望遠端では周辺光量落ちは開放で0.895EVと大きく改善し、F8まで絞れば解消する。
  • 歪曲は8mmで5.62%のタル型で目立つが、このクラスの多くのレンズよりも小さく、とても素晴らしい値だ。16mmでは歪曲は0.562%まで改善し、これは非常に低いレベルで、直線的な被写体でもほとんど問題は起こらないだろう。歪曲の形はズーム全域で整っているので、後処理で容易に補正できる。
  • 逆光では、かなりフレアが目立つ。前玉が突出していることを考えれば、同様の形状の他のレンズと比べて悪い性能ではないが、強い逆光ではブルーのゴーストと大きなコントラストの低下が発生するかもしれない。
  • 広大な画角と24cmまで寄れることで、このレンズは非常に面白いレンズになっている。性能は極めて良好で、全体としてとてもよく出来ている。姉妹機のフルサイズ用の12-24mm同様、他にはないスペックのレンズで、多くの写真家に愛用されるだろう。


中央の解像力は驚くほど高く、周辺部の解像力も超広角レンズとしてはなかなか優秀ですね。四隅はさすがに少し落ち込みますが、画角を考えれば十分以上の性能と言ってよさそうです。

8mmスタートと設計が難しそうなレンズですが、光学性能は優秀で価格もそこそこ、鏡筒のクオリティも良好と、全体的にとても上手くまとまっているレンズという印象です。