オリンパスM.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II は旧型以上にシャープで問題点も解消している

SLRGearに、オリンパスM.Zuiko Digital 14-42mm F3.5-5.6 II (E-PL1sとE-PL2用の新キットレンズ)のレビューが掲載されています。

Olympus 14-42mm f/3.5-5.6 II M.Zuiko Digital (Tested)

  • E-P1が登場した時に、あるシャッタースピードでブレが生じる現象があり、これには3つの原因があった。1つ目の原因は最初のオリジナルファームウェア、2つ目は初代キットレンズの鏡筒を伸ばしたときの露光時のレンズのガタつきからくるもの(特に25mm、35mm、42mmの位置で顕著)、3つ目は手ブレ補整システムにシャッターの振動が影響するものだ。新キットレンズでは、E-P1でもE-PL2でも2つ目の問題は見られなかった。
  • 解像力に関しては、とても良好な結果だった。14mm開放ではごくわずかな四隅の甘さがあるが、F4まで絞ればほとんど解消し、F5.6まで絞ると画面全域で非常にシャープになる。ズーム中間域(18-35mm)でも同様で、開放では甘さが見られ、18mmと25mmではF5.6まで絞ると顕著に改善するが、35mmではF8まで絞る必要がある。42mmではどのような絞りでも、カリカリにシャープにはならない。
  • 色収差は新型では劇的に改善しており、特に最も色収差が目立った14mmでの改善の著しい。周辺部のハイコントラストの領域では、マゼンタ/ブルーの色ズレが見られるが、ごくわずかなレベルだ。周辺光量落ちは極めて小さく、14mm開放で1/2EV、18mm開放で1/3EV。
  • 歪曲は旧型のキットレンズとほとんど同じで、14-18mmで0.7%のタル型で単純な形なので後処理での修正は容易。25mmでは歪曲はなくなり、そこから42mmにかけて基本的に歪曲はない。
  • AFは無限遠から最短まで1秒未満で、非常に速い。(旧型と異なり)前玉は回転しないので、偏光フィルターの使用は容易。マクロ性能は0.19xで旧型の0.24xよりも少し劣る。
  • 初代キットレンズと比較すると、新型は明らかにシャープで、問題だった14mmの色収差も改善された。周辺光量落ちと歪曲は同等。
  • M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm F4-5.6と比較すると、共通のズーム域では新キットレンズが若干シャープ。色収差や周辺光量落ちは14-150mmのほうが大きいが、14-150mmは歪曲はほとんど無い。
  • パナソニック14-45mm F3.5-5.6はG1では極めて良好な性能だが、オリンパスのボディでは必ずしも、同じ性能が保証されるわけではない。パナソニック14-140mm F4-5.8は同じ焦点距離では新キットレンズと同じかそれ以上にシャープで、色収差と歪曲は同等だ。14-45mm同様、オリンパスのボディでは必ずしもこの性能が得られないかもしれない。
  • 14-42mm F3.5-5.6 II はテストでとても良好な性能を示した。初代キットレンズに見られたレンズのガタつきによる問題も解消している。オリンパスがこの問題を解決したのは素晴らしく、この実用的で小さなキットレンズをより気楽に推薦できるようになった。

 

PEN用の2代目のキットレンズは初代に比べて大幅に軽量化され、フィルター径も小さくなったことから、性能はよくて初代と同等かと思っていましたが、2代目は全体的に初代よりも良好な性能を実現しているようですね。

それから、鏡筒の緩さ(ガタつき)からくるブレの問題については知りませんでしたが、2代目キットレンズではこの問題は完全に解消されているということで、光学性能以外の部分でも堅実に問題点をつぶしてきているようですね。