シグマAPO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS HSM は価格は高くなったが、それだけの価値のあるレンズ

Photozoneに、シグマAPO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS HSMのフルサイズ機(5D Mark II)によるレビューが掲載されています。

Sigma AF 150mm f/2.8 EX DG HSM APO Macro OS (Canon EOS) - Review / Test Report

  • 鏡筒は以前のEX仕上げとは異なるラバーコートで、造りのクオリティは際立っている。フォーカスリングはズムーズで、マクロ撮影をする人は間違いなく高く評価するだろう。全長は常に一定で、前玉は回転しない。
  • AFは超音波モーターで非常に速く、実質的に無音。テストした個体は、位相差AFの精度は良好だった。コントラストAFの速度は平均的。マニュアルフォーカスでは、マクロレンズとしてはフォーカスリングの回転角が比較的小さいので、正確にピント合わせするにはいくらか注意が必要だ。
  • シグマのAPO EXコンバーターは1.4x、2xともに使用可能。キヤノンのテレコンは、EF1.4x III でしか位相差AFが動作しなかった(コントラストAFはEF 2x III でも動作した)。
  • 歪曲は完全に無視してよい値(-0.0386%のタル型)。EF1.4x III 使用時は0.65%、EF2x III 使用時は0.6%のわずかなタル型で問題はない。
  • 周辺光量落ちは開放で1.4EVで、被写体によっては目に付くだろう。F4まで絞ると周辺光量落ちは著しく改善(0.61EV)し、それ以上の絞り値では無視できる。テレコン使用時は、周辺光量落ちは改善する。
  • 解像力は絞り開放から画面全域でとてもシャープで、絞ると中央は素晴らしい解像力(excellent)になる。このレンズは極めて素晴らしい解像力だ。F11以上に絞ると回折の影響がでるが、F16までは使用可能だ。像面の湾曲は基本的にない。テストした個体は完璧ではないが、センタリング(偏芯)の精度は良好だった。
  • 倍率色収差は極めて少なく(周辺部で0.17-0.27ピクセル)、このことが素晴らしい解像感に寄与している。軸上色収差(ボケの色付き)は、基本的に見られない。これは極めて希なことで、このレンズはスーパーアポレンズだ!
  • ボケは良好だが、とろけるようなボケ味(クリーミー)ではない。開放では、ハイライトの形は完璧な円形だが、周辺部では口径食で猫の目状になる。絞ってもF5.6まではほぼ円形を維持している。ハイライトには若干の輪郭が付くが、ハイライト内部はとても均一な描写だ。前ボケはかなりうるさいが、後ボケはパーフェクトではないにしろずっとスムーズだ。
  • シグマの150mm F2.8 OSは、開放からとても良好な性能で、最もよいマクロレンズの1つだ。歪曲や色収差はごくわずかで、周辺光量落ちも1段絞れば解消する。残念ながらボケ味は極上ではないが、それでも全体的なボケは良好だ。軸上色収差が少ないのは驚き。鏡筒の造りは、防塵防滴ではないことを除けば、おおむねパーフェクト。価格は旧型と比べるとかなり高くなったが、それだけの価値があると思う。大いに推薦!

 

光学性能は5点満点中4点と、旧型同様の非常に高い評価となっています。解像力は絞り開放から四隅まで均一で、とても使いやすそうですね。唯一ボケ味だけが若干低い評価となっているのが気になるところですが、サンプルを見る限りでは、多少固く感じる写真もあるものの、うるさいというほどではないと思います。