ペンタックスDA★16-50mm F2.8とタムロン17-50mm F2.8、シグマ17-50mm F2.8の比較レビューが掲載

PENTAX Forumsに、ペンタックスDA★16-50mm F2.8とシグマ17-50mm F2.8、タムロン17-50mm F2.8の3本の大口径標準ズームの比較レビューが掲載されています。

Sigma 17-50mm F2.8 vs. Tamron 17-50mm F2.8 vs. Pentax DA* 16-50mm F2.8

  • チャートでの解像力は画面全域でシグマがベストで、周辺部や四隅でも一貫してタムロンとペンタックスよりも良好だ。しかしながら、中心部の一部分だけならタムロンが最もシャープだった。ペンタックスは色収差が目立つため、開放付近での解像力が落ちてしまっている。ペンタックスは、時折タムロンとシグマに匹敵する性能を見せることもあるが、これらを超えることはほとんどなかった。
  • 実写テストでは、周辺部はシグマが最もシャープで、中央はタムロンがシャープだ。ペンタックスは、ここでも再び色収差の影響が出てしまっているが、どのレンズでもいくらかの色収差は見られる。タムロンは球面収差に苦しんでいるようで、50mm開放では特に解像力の低下が目立つ。
  • ボケ味については、どのレンズも極めて似通っている。広角端では後ボケはややうるさいが、これは他の広角レンズと同等だ。50mmではレンズごとに少し差が見られ、ペンタックスはきちんとしたボケだが、ボケに色収差による太い縁取りが見られる。シグマはハイライトに細く固い縁取りが見られる。タムロンは縁取りがごくわずかで、ベストのボケ味だ。ボケの形はシグマとペンタックスは若干卵型になっているが、タムロンは完全な円形に近い。
  • 周辺光量落ちは、広角端の開放ではシグマが他の2本よりも若干リードしているが、どのレンズも目立つ。35mmでも同様にシグマがリードしている。50mm開放ではシグマとペンタックスが、タムロンに勝っている。
  • 歪曲は3本とも顕著なタル型で、広角端では陣笠(波打っている形)に近い。陣笠が最も顕著なのはペンタックスで、これはたぶん広角側が若干広い画角のためだ。35-50mmではどのレンズも若干の糸巻き型だが、事実上歪曲フリーだ。
  • 逆光耐性は少々驚きで、タムロンが極めて容易にライバルを組み伏せている。タムロンはフレアは出るが大部分は弱いものだ。ここではタムロンがリードしており、かなり離されてペンタックスがこれを追っている。シグマは最も悪く、太陽を入れるとコントラスト低下が顕著で、見苦しいフレアが出る。
  • ペンタックスの画質は全てのテストで必ずしも説得力のあるものではなく、絞ればシャープになるものの開放では周辺部が極めて甘い。また、色収差が目立ち、シャープネスやボケ味を損なっているのも問題。AF性能は極めて良好だ。総合評価は10点中7.6点(Good)
  • シグマは画面全体で最もシャープで、特に開放では3本の中で特にシャープだ。周辺部はペンタックスとタムロンよりも優れている。逆光耐性は3本の中では最も悪い。AFはとても速いが、特に暗所では迷うことがあった。総合評価は10点中8.0点(very good)
  • タムロンは開放付近ではシグマに負けるものの、条件によっては最もシャープになることもある。周辺光量落ちはあまりよくないが、逆光耐性とボケ味はベストだ。しかし、鏡筒の造りに関しては平均以下だ。AFはノイジーだが、レンズ内モーター並みに速い。総合評価は7.7点(good)
  • ペンタックスの結果はかなり残念なものだ。画面全域でベストの画質のシグマがベストチョイス。安価なレンズを求めている人はタムロンがよい選択で、コストパフォーマンスでは他のレンズは全く太刀打ちできない。

 

光学性能はペンタックスにはやや厳しい評価となっていますが、価格を考えるとペンタックスにはもう少しがんばって欲しいところですね。ただ、防塵防滴はこの中でペンタックスだけなので、防塵防滴の標準ズームが必要なユーザーには魅力的なレンズかもしれません。

また、解像力がベストのシグマは逆光耐性に問題があり、ボケ味と逆光耐性がよく安価なタムロンは鏡筒の造りが弱いようなので、いずれも一長一短と言った感じですね。