ソニーNEX-7は驚くほど使い勝手の良いカメラ

dpreviewに、ソニーNEX-7の詳細なレビューが掲載されています。

Sony NEX-7 In-Depth Review

  • 3つのコントロールダイヤルによる操作は、見事に一貫性がある。PASMモードでは、たぶん全てのレンズ交換式カメラの中で、最も柔軟なインターフェースだ。このような小さなカメラとしては、NEX-7の使い勝手は驚くほど良い。
  • AFは概ね速くそして正確だが、E-P3やGX1などの最新のマイクロフォーサーズ機のような猛烈な速さではない。しかし、全体的に十分な速さだ。同価格帯の一眼レフより遅いかもしれないが、基本的に位相差AFのような前ピン・後ピンの問題はない。AFの弱点は人工光源下の室内(暗くコントラストの低いことが多い)で、速度の問題だけでなく、精度の問題があり、背景にピンが合う傾向があることだ。この点では24mm F1.8のような明るいレンズを使っている場合でさえ、マイクロフォーサーズの方が優れている。
  • コンティニュアス&動体予測AFは、他の全てのコントラストAF機と同様に良好とは言えず、一眼レフや透過光ミラー機には及ばない。とは言え、他のミラーレス機よりも悪いわけではない。
  • レンズの収差補正では、デフォルトで色収差と周辺光量落ちの補正がONに、歪曲補正がOFFに設定されている。補正を適用すると、色収差は良好に除去され歪曲もきちんと補正される。留意すべきは、歪曲はファインダー上でリアルタイムに補正されないことだ。周辺光量落ちは、キットレンズでは概ね2EV落ちていたのが1EVに補正されており、極めて効果的だ。
  • 高感度は、JPEGではISO100-400まではクリーンでディテールが豊富。感度が増すに従って、暗部のディテールが次第に失われるが、ISO3200でもまだ使い物になる。ISO6400では中間部のディテールが急激に失われ、ISO12800と16000ではほとんどのディテールが失われる。ここではNEX-7とNEX-5Nのピクセルレベルのノイズはほとんど同じだが、高感度で記録されるディテールもおおまかに言って同じくらいだ。マイクロフォーサーズ(GH2、E-PL3)との比較では、超高感度域(ISO3200以上)ではNEX-7が目に見えて良好だ。
  • RAWではISO400でノイズが顕著で、ISO1600からはディテールが明らかに崩れ始める。これ以上の感度では画質は急激に悪化する。このことは(JPEGで)ノイズリダクションがどれだけハードに働いているかを示している。測定結果のグラフは、NEX-7のピクセルレベルのノイズがNEX-5Nよりも多く、GH2と同程度であることを示している。NEX-7は、α77とα65よりもすべての感度で勝っているが、これは透過光ミラーによる光量損失のためだ。
  • JPEGでのトーンカーブはNEX-5Nと同様で、これはライバルのミラーレス機と比べてハイライト域が素晴らしいことを意味している。ハイライト側には4段分のダイナミックレンジがあり、白飛びの仕方もフイルムのように穏やかだ。
  • 解像力テストでは、少なくとも3400ラインまで解像しており、2400万画素センサーが期待の成果をあげている。解像力は、このような小さなカメラとしては素晴らしい。ソニーのJPEGは、かなり大雑把な広い範囲のアンシャープマスクを用いていて、これがディテールを破壊する傾向を高めている。もし、ディテール最優先ならRAWを使えばJPEGよりもずっと良い。
  • NEX-7は小さなボディに、24MPセンサーや高解像度のEVFを含む、実にたくさんの機能を詰め込んでいる。3つのダイヤルによるインターフェースと豊富なカスタマイズ性は、素晴らしい使い勝手を実現している。最大の欠点は現時点ではシステムが不十分で、このカメラの実力を発揮させるトップクオリティのレンズが不足しているということだ。

 

総合評価は81%でα77と全く同じ点数ですが、α77の銀賞に対してNEX-7は金賞になっているので、レビュアーはNEX-7の方がより好印象だったようです。

NEX-7はこれまでのNEXと異なり、操作性が高く評価されていますが、3つのダイヤルによる操作は本当に使いやすそうですね。

また、α77では非常に厳しい評価だった24MPセンサーの高感度ノイズが、NEX-7では比較的良好な評価になっているのが興味深いところです。