キヤノンPowerShot S100はマニュアル操作したいユーザーに向いたカメラ

dpreviewに、キヤノンPowerShot S100の詳細なレビューが掲載されています。

Canon PowerShot S100 Review

  • 背面のサムグリップと前面の小さなグリップによって、S100はS90やS95と比べてよりしっかりと握れるようになっている。S95は滑りやすく落としやすいという声が多かったが、これらのグリップの追加によって、S100では確実に改善されている。
  • フロント(レンズ周囲)のコントロールリングによって、ユーザーが選択した機能に素早くアクセスすることができる。使い勝手は良く、操作はS95によく似ているが、いくつかの点(特に動画)ではかなり異なっている。操作の面では、しばしば専用のISOボタンがあればいいと思った。
  • AFは速く、顔認識も良好に機能する。コンティニュアスAFは動画撮影では良好だが、スチルの撮影で高速で動く被写体を捉えることはできない。
  • 高感度は、JPEGでは自社製CMOSセンサーとDIGIC5のコンビネーションで、十分なディテールを維持しながら、ISO全域でノイズを上手く管理している。ISO800まではディテールの多くが維持されているが、これ以上の感度になるとノイズリダクションが強くなり、ディテールが不鮮明になり始める。全体的にJPEGのノイズでは、S100はS95とパナソニックLX5をしのいでいる。
  • RAWでの高感度はS95と同じような結果だが、色ノイズが若干目立つ。しかし、S100は画素数が増えているので、10MPのS95よりも多くのディテールを維持している。
  • レンズはコンパクトなままズーム域を増したことで複雑になっており、スタジオテストではテストした5台のカメラでレンズ性能のばらつきが見られた。しかし実写テストでは、これはほとんど目立たなかった。
  • S100はS95と外観は似ているが、新型のDIGIC5とズームレンズ、12MPセンサーが投入されており、この3つの改善によって、より多機能になり画質と動作速度が多少改善されている。JPEGの画質はバランスがよくディテールに富み、色再現は良好だ。よく考えぬかれた操作性のおかげで使っていて心から楽しめる。
  • S100は、デジタル一眼並みのマニュアル操作が可能で、カメラをマニュアルで操作しながら撮影したいユーザーに向いている。

 

総合点は72%の銀賞で、このクラスのカメラとしては良好な評価となっています。S100は高感度性能の改善に注目されがちですが、ホールディングや操作性なども細かく見直されていて、全体的にとても使いやすいカメラに仕上がっているようです。

高感度の画質はJPEGではかなり進化していますが、RAWで見るとS95とそれほど変わらないので、センサーよりもDIGIC5による改善が大きいようですね。