ニコンAF-S 28mm f/1.8Gはほとんど全ての点でとても優れたレンズ

photozoneに、ニコンAF-S NIKKOR 28mm f/1.8Gのフルサイズ機(D3X)によるレビューが掲載されています。

Nikkor AF-S 28mm f/1.8 G (FX) - Review / Test Report

  • 鏡筒はハイクオリティなプラスチック製で、造りはとてもしっかりとしている。素材は最近発売された多くのコンシューマー用の単焦点レンズと同じものだ。
  • フォーカスリングは申し分のない重さがありスムーズに回転するが、残念なことに少し遊びがあり、逆方向に回転すると、2-3ミリ動かさないとピントが動かない。これは正確なピント合わせをする際には悩ましい。
  • フォーカシングはインナーフォーカスで、レンズの全長は一定。前玉も回転しないので、偏光フィルターの使用にも問題はない。
  • 超音波モーターによるAFは無音に近く、フルタイムマニュアルフォーカスが可能。AF速度はおおまかに言って50mm f/1.8Gと同レベルで、広角レンズとしては十分な速さだ。
  • 歪曲は穏やかなタル型(1.3%)で、四隅はわずかに陣笠になる。歪曲は直線的な被写体では目に付く場合もあるが、歪曲の形はほぼ整っているので後処理での補正は容易だ。
  • 周辺光量落ちは予想以上の大きさで、開放では大きく落ちる(-2.35EV)。絞ると改善するが、かなり絞り込んでもなお1/2EVの周辺光量落ちが残る。
  • 解像力は、開放から画面全域でとても良い値(very good)だ。絞ると中央は回折の影響が現れるF11までは素晴らしい値(excellent)になり、周辺部と四隅はF5.6とF8ではギリギリで素晴らしい値(excellent)になる。四隅は周辺部よりも若干解像力が高い。このレンズは、開放から画面全域でとても良好な解像力だ。
  • 倍率色収差は1.3から1.6ピクセルの範囲で、大きなサイズのプリントやトリミングでは目立つ恐れがある。
  • ボケは広角レンズとしては極めてスムーズだが、焦点前後の移行部の領域ではいくらかうるさくなる。ハイライトの形は、開放付近では周辺部で口径食の影響が見られる。輪郭の縁取りはわずかだが、ボケに色ズレが目立つ。
  • 軸上色収差は大口径レンズの典型で、開放ではいくらか色ズレが見られるが、絞ればもちろん改善する。このテストではこのレンズが絞込みによって、フォーカスシフトが発生しないことも示している。これは近接撮影だけでなく、遠距離についても言えることだ。
  • 28mm f/1.8Gは、ほとんど全ての点でとても優れた性能のレンズだ。画面全域で開放から解像力は良好で、ボケは広角レンズとしては素晴らしい。唯一のウィークポイントは周辺光量落ちがかなり大きいことで、これは絞った時でさえ目立つ。このレンズにはフォーカスシフトの問題が報告されているが、我々のテストした個体では、スタジオテストでも野外のテストでもそのような問題は見られなかった。

 

光学性能は5点満点中4点で、かなり高い評価となっています。フルサイズでも絞り開放から四隅まで良好な解像力なので、安心して絞りを開けて使うことができそうですね。

あと、以前CAMERA LABSのレビューで指摘されていたフォーカスシフトの問題ですが、このレビューでは全く問題なしという結論になっているので、どちらが事実なのか(またはレンズの個体差?)気になるところですね。