パナソニック12-35mm F2.8 OIS は良いレンズだが際立ったレンズではない

photozoneに、パナソニックLUMIX G X VARIO 12-35mm F2.8 ASPH POWER O.I.S. のレビューが掲載されています。

Panasonic LUMIX G X VARIO 12-35mm f/2.8 ASPH POWER OIS - Review / Test Report

  • レンズの造りは素晴らしいクオリティで、レンズを繰り出してもガタつきはない。ズームリングとフォーカスリングはスムーズに回転する。
  • AFはとても速く、無音に近い。実写テストではAF精度には問題はなかった。マニュアルフォーカスは、バイワイヤ(モーター駆動)だが、フォーカスの遅れはなく、フィードバックの面ではもはや(ギアによると駆動と)全く違いはない。
  • 歪曲はJPEGでは自動補正される(12mmで1.54%のタル型)が、未補正のRAWでは12mmで5.8%の非常に大きなもので、このような(高価な)レンズとしてはとても残念だ。これほどの量の歪曲を補正すると、画像の引き伸ばしと補完による画質の劣化があることに注意して欲しい。
  • 周辺光量落ちは、12mmと35mmの開放では特に大きい(自動補正ONで1.28EVと1.13EV)が、1段絞れば許容範囲になる。ズーム中間域では周辺光量落ちは目立たない。
  • 解像力は中央は開放から全域で非常にシャープ(コントラストも解像力も高い)だ。周辺部と四隅では12mmと20mmではそれほど高い解像力ではないが、それでもなおシャープ(goodとvery goodの間)だ。よいニュースは、35mmでは画面全域でとても良好(very good)な解像力になることだ。像面湾曲は非常に小さく、被写界深度の問題を別にすれば、周辺部を改善するために絞る必要はない。
  • 倍率色収差は、高価なレンズなので良く補正されていることを期待するかもしれないが、12mmでは(自動補正OFFの状態では)1.5-2ピクセルで小さいと言うにはほど遠い値だ。20mmでもそれほど改善しない(1.49-1.67ピクセル)が、35mmでは色収差は改善する(0.7-1.1ピクセル)。
  • このレンズは間違いなく良いレンズだが、際立った性能のレンズではない。中央はとてもシャープだが、周辺部は広角側ではそれほどではない。色収差は予想よりも大きく、自動補正の無いオリンパス機では色ずれを感じるだろう。鏡筒の造りは素晴らしく、AFは非常に速い。手ブレ補正も暗所ではとても役に立つ。このレンズが、非常に高い価格分の価値があるとは確信しきれないが、多くの人がこのレンズで疑いなくハッピーになるだろう。

 

光学性能の評価は5点満点で3~3.5点とまずまずの評価になっています。記事では価格の高さが指摘されていますが、国内では7万円台前半まで値落ちが進んでいるので、コストパフォーマンスは全く問題なさそうです。

解像力はグラフでは中間域から広角側では周辺部が今ひとつのようですが、実写サンプルを見る限りでは、結構よく解像していてなかなかよい写りという印象です。