フルサイズのFoveonセンサーの製造に技術的な問題はない

LensTip に、ポーランドで行われたシグマの山木和人社長のインタビューが掲載されています。

Interview with Kazuto Yamaki - CEO of Sigma Corporation

  • (Q:最近、大口径の単焦点が登場しているが、35mm F2や50mm F1.8、85mm F1.8のようなもっと暗くて安価な製品の計画は?) A:とても広い選択肢を提供するのが我々の目標だ。言及されているレンズはたぶん我々の将来のラインナップに含まれているが、今のところ確証はない。
  • (Q:様々なカテゴリの製品を造っているが、近い将来のシグマにとってどのカテゴリが最重要なのか?) A:正直に言って顧客の興味次第だが、常にレンズが最も重要なカテゴリであったことは認める。デジカメの有力なメーカーになることも我々の夢だ。シグマはFoveonセンサーを提供する唯一のメーカーであり、このセグメントの生産を続けたいと思っている。
  • (Q:現在の技術でフルサイズのFoveonセンサーは製造できるのか?) A:Foveonの技術はサイズに制限されないので、大きなセンサーや小さなセンサーを造ることができる。技術的な面から見て、フルサイズのFoveonセンサーの製造に障害は無い。
  • (Q:SD1 Merrillは顕著に値下げされたが、売れ行きには満足しているか?) A:正直に言ってそれほど満足していない。もっと高いセールスを期待していた。一方で購入した顧客はその性能にとても満足しているように思う。SD1は汎用性に富むカメラではないが、強い点もある。顧客がそれを見つけ、正当に評価しているのを嬉しく思う。
  • (Q:一番お気に入りのレンズは?) A:50mm F1.4だ。
  • (Q:35mm F1.4はもっと高くなると予想していた。この価格は嬉しい驚きだ) A:この価格でクオリティは高い。幅広い顧客に楽しんでもらいたいので、価格を抑える努力をしている。価格が安いのは低品質だからではなく、付加的なものを最小限にし、また経費を削減しているからだ。
  • (Q:フルサイズがポピュラーになっているので、135mmのレンズを発売するつもりはないか?) 多くのリクエストはある。このレンズは以前はとても人気があったが、現在ではそれほど人気はない。我々はいつも述べているように、レンズをフルラインナップしたいと思っており、135mmも可能な限り早く発売したい。
  • (Q:ミラーレスが人気だが、それについてどう思うか?) A:とても見込みのあるセグメントで、より高価なカメラを含む、あらゆるマーケットで増加していくと考えている。しかし、ミラーレス機を購入する顧客の多くはキットレンズのみという事実はあまり好ましいものではない。
  • (Q:120-300mm OSはなぜこんなに早くリニューアルされたのか? LensRentalsがこのレンズのトラブルを報告しているが?) A:ライナップの再編中で、全てのレンズが新しい鏡筒になる。(旧型は)ごく初期のモデルでいくつかの問題があったが、これらの問題は完全に解決されている。
  • (Q:どのマウントのレンズが一番売れているのか?) A:キヤノンとニコンが最も人気がある。キヤノンとニコンの売れ行きは同程度だ。
  • (Q:ソニーマウントはどうか?) A:ソニーのシェアは毎年着実に増えている。

 

具体的な新製品についてはほとんど明らかにされませんでしたが、フルサイズFoveonの話は興味深いものですね。

もちろん製造が可能かどうかということと、実際に製品化するかどうかは別問題なので、シグマがすぐにフルサイズFoveonを発売するわけではないと思いますが、山木社長が将来GOサインを出してくれることに期待したいところです。

あと、交換レンズはフルラインナップを揃えるのが目標ということなので、単焦点レンズに関しても、いずれはニコンやキヤノン並みのラインナップが期待できるかもしれませんね。