富士フイルムXF18-55mm F2.8-4 R OIS はキットレンズの域を超えた性能

Photography Blog に、富士フイルムXF18-55mm F2.8-4 R OIS のレビューが掲載されています。

Fujifilm XF 18-55mm F2.8-4 R LM OIS Review

  • レンズは少なくとも一眼レフの同等品と比べれば比較的コンパクトだが、マイクロフォーサーズと比べるとかなり大きい。X-E1との相性はとても良く、最大に繰り出した時でもフロントヘビーな感じは全くしない。鏡筒はハイグレードなプラスチック製、マウントは金属製で、全体的な造りは素晴らしい。
  • ズームリングとフォーカスリングはどちらもスムーズで、緩すぎることもない。ズームの自重落下の問題はなかった。ズームリングは十分な幅があるが、フォーカスリングは極めて細く、最短と望遠端の両端で止まらない。
  • 絞りリングが採用されており、1/3ステップで絞りを設定できる。ズームが絞り値可変なので、鏡筒には絞り値が印字されていない。したがって、絞り値はEVFかモニタに表示される。絞りリングは、十分な重さがあり、独特のクリック感がある。
  • 歪曲は広角端でいくらかタル型が見られるが、換算27mmのレンズとしては予想していた程度だ。望遠端では糸巻き側の歪曲は見られない。
  • AFには非常に静かなリニアモーターを採用している。AFはこれまでのXFシリーズのレンズの中で最速で、静かで高精度だ。フォーカシングはインナーフォーカスで、フィルター枠は回転しない。
  • 色収差は、コントラストが高い輪郭部分に紫とブルーの色ズレが見られるが、大した問題ではない。
  • ボケに関しては、7枚羽根の円形絞りが採用されており、富士フイルムは注意を払っている。この努力は、概ね成功しているように見える。
  • 解像力は18mmでは開放から中央は際立ってシャープだ。ピークはF4-F8で、F16では回折の影響が見られる。周辺部はF2.8ではいくらかソフトだが、F8では申し分なくシャープになり、F11が最高だ。
  • 23mmでは、中央はF4で申し分の無いシャープさになる。ピークはF5.6-F8の範囲で、F16では回折の影響が見られる。周辺部はF2.8ではいくらか甘いが、F5.6で申し分なくシャープになり、F8が最高だ。
  • 35mmでは、中央は開放から際立ってシャープで、F4-F8の範囲でピークに達する。F16では回折の影響が見られる。周辺部はF3.5ではいくらか甘いが、F8まで絞ると申し分なくシャープになり、F11が最高だ。
  • 55mmでは、中央はシャープな結果を得るにはF8まで絞る必要があり、F11がピークだ。F16では回折の影響が見られる。周辺部はF4-5.6ではいくらか甘いが、F8まで絞れば申し分なくシャープになり、F11が最高だ。
  • 周辺光量落ちは実写では問題はない。
  • XF18-55mm F2.8-4 R は単なる標準キットレンズの域をはるかに超えている。中央は望遠端以外は開放から際立ってシャープで、周辺部もほとんどの条件で立派な解像力だ。唯一問題なのが、599ポンド/799ドルの価格で、これは安価なレンズではない。しかし、一眼レフの同じクラスの明るいレンズと比べると、バーゲンとみなせるかもしれない。

 

サンプルを見ると、XF18-55mmは解像力もディテールもとても良好で、確かに廉価なキットズームとは一線を画す性能と言ってもよさそうですね。価格はキットレンズとしては安くはないですが、性能を考えればそれほど高くはないという印象です。