キヤノンEF24-70mm F4L ISはズーム中間域で落ち込みが見られる

DxOMarkに、キヤノンEF24-70mm F4L IS USMのスコアとレビューが掲載されています。

Canon EF 24-70mm f/4L IS USM: The ideal standard zoom?

 (テスト機は5D2)   EF24-70F4   EF24-70F2.8II   EF24-105F4   Sig24-70F2.8 
DxOMarkスコア 19 25 18 20
解像力 13P-Mpix 15P-Mpix 12P-Mpix 15P-Mpix
透過 4T 3T 5.1T 3.3T
歪曲 0.2% 0.4% 0.6% 0.3%
周辺光量落ち -1.3EV -1.7EV -1.3EV -1.5EV
色収差  8μm 15μm 6μm 29μm

 

  • 解像力の13P-Mpixは、5D Mark II で測定した値としては高いわけではない。主な問題は画面全体の均一性で、どの焦点距離では開放では解像力が落ち、特に50mm前後ではこれが顕著だ。F5.6に絞ると改善するが、まだ解像力の落ち込みが見られる。F8では全域で心配はなくなる。それでも、50mmではまだ最も低いスコアだ。
  • 透過のスコアは開放F値と一致しており、とても良好なスコアだ。歪曲は広角端で若干のタル型が見られるのみで、望遠端ではほぼ完全に補正されている。歪曲の0.2%の値は、ズームレンズとしてはとりわけ良好なスコアだ。
  • 周辺光量落ちは総合スコアに影響を与えているものの1つで、周辺光量落ちがほぼゼロなのは70mm F8まで絞った時だけだった。それ以外の条件ではいくらか周辺光量落ちが見られ、24mm開放でのスコア-1.3EVは、このクラスのレンズでは大きすぎる値だ。色収差のスコア8μmはとても良好で、最終的なプリントでは気にならないだろう。
  • F2.8バージョン(EF24-70mm F2.8L II)の価格が高すぎるなら、いくつか性能が劣っている部分もあるが、ISの恩恵も受けられる新型のEF24-70mm F4L ISがよい選択肢だ。しかし、ロングランのEF24-105mm F4L ISも考慮に値する。70mmから105mmのズーム域は実用的だろう。

 

EF24-70mm F4Lのスコアは、EF24-105mm F4Lを若干上回っていますが、EF24-70mm F2.8L II とは少し差がついているようです。50mmでの落ち込みは、SLRGearのレビューでも指摘されていたので少々気になるところですね。

このレンズは、解像力は際立って高いわけではないようですが、ズームにしては歪曲が非常に小さいので、人工物などの直線的な被写体がメインの場合にはとても使いやすそうですね。