シグマ17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM 広角端はハイレベルだが望遠側は周辺部が落ち込む

ePHOTOzineに、シグマ17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM のレビューが掲載されています。

Sigma 17-70mm f/2.8-4 DC Macro OS HSM C Lens Review

  • 重さは465グラムで、まずまず軽量だ。軽量にもかかわらず鏡筒の造りはとても良好で、テスト機のEOS 600D(Kiss X6i)とのバランスは良好だ。
  • AFは高速で正確だ。HSMモーターを採用しているが、このレンズはフルタイムマニュアルフォーカスはできない。AF中に、フォーカスリングは回転する。
  • 最短撮影距離は22cm(最大撮影倍率は望遠端で1:2.8)で、狭い部屋の中での撮影やクローズアップ撮影に最適だ。
  • 手ブレ補正は1/5秒で半数前後のシャープな画像が得られた。これは大まかに言って4段分の効果だ。
  • 解像力は17mmでは中央は開放から既に際立った解像力(outstanding)で、隅も素晴らしい解像力(excellent)だ。この画面全域のハイレベルな解像力はF8まで維持される。
  • 35mmでは中央は17mmと同様の高い解像力だが、隅の解像力は顕著に低下し、開放ではまずまず良い(fairly good)の値にしか達しない。周辺部は絞ると改善し、ピークのF8とF11では素晴らしい値(excellent)に近いレベルになる。
  • 70mmでは画面全域の解像力が低下する。開放では中央はまだとても良好(very good)に近い値を維持しているが、隅はまずまず良い(fairly good)のレベルにしか達しない。F8とF11に絞ったときが中央と隅のベストの妥協点だ(F8で隅は"良い"のレベル)。
  • 色収差はかなりよく補正されている。17mm開放で色収差は0.75ピクセルをわずかに超える値だが、絞ったり、望遠側にズームした場合には色収差は減少する。色収差は低いレベルで、隅のハイコントラストの部分でもほとんど問題はないはずだ。
  • 周辺光量落ちは17mm開放で1.15EVで、F5.6以上に絞れば見た目に均一になる。70mmでは0.747EVでF5.6に絞れば均一になる。周辺光量落ちは、このクラスのズームレンズとしては良く補正されている。
  • 歪曲は17mmでは3.71%のかなり強いタル型で、70mmでは0.791%の糸巻き型だ。ズーム全域で歪曲の形は整っているので、後処理での補正は比較的容易なはずだ。
  • 光源に向かって撮影した場合でも、コントラストは良好に維持されている。付属の花型フードは逆光では効果的だ。
  • APS-C用のハイクオリティな汎用性の高いズームを探しているなら、このレンズが断然良いレンズだ。通常の標準ズームよりも若干明るいのは、暗い場所の撮影で役に立つ。中央の解像力はズーム全域でとても良好で、近接撮影能力は素晴らしい。決して完璧なレンズではないが、お買い得な価格で、良好なクオリティだ。
  • 良い点: 中央のとても良好な解像力、造りの良さ、近接性能、手ブレ補正。
  • 悪い点: 望遠側にズームすると周辺部の画質が低下する、17mmタル型の歪曲。

 

広角端では絞り開放から実に見事な解像力ですが、中間域では周辺部の落ち込みがかなり大きく、望遠端では全体的に解像力が低下するようです。とは言え、サンプルを見る限りでは望遠側の画質も特に問題はなさそうです。広角側はMTFのデータ通り、非常にシャープですね。