シグマ60mm F2.8 DN は開放からとてもシャープなレンズ

photozoneに、シグマ60mm F2.8 DN のAPS-C機(NEX-7)によるレビューが掲載されています。

Sigma AF 60mm f/2.8 DN (Sony E mount) - Review / Lab Test

  • 鏡筒は金属とプラスチックの部品がしっかりと組み上げられており、クオリティはハイレベルだ。外装のつやのあるメタル仕上げは、傷が目立ちやすいのが弱点。
  • フォーカスリングはスムーズに回転する。MFはバイワイヤ(モーター駆動)で、まずまず良く出来てるが、万人に好かれるものではないかもしれない。最短撮影距離が50cmと長いことは問題だ。
  • 新しいリニアモーターによるAFは、爆速ではないが、おおむねノイズレスだ。フォーカシングでレンズの全長は変わらない。
  • 残念なことに、電源OFF時に、レンズを少し振ると内部でカタカタという音がする。これは、このシリーズの姉妹機も同じだ。しかし、撮影時には全く問題はない。
  • 歪曲は0.75%のわずかな糸巻き型で、実写では問題はない。
  • 周辺光量落ちは開放で1.1EVで、F4に絞ると気にならない程度(0.5EV)に改善する。それ以上に絞ると、基本的に無視してよい値になる。
  • 解像力は中央は開放から際立った値(outstanding)で、絞ってもそれ以上は改善しない。周辺部は、開放ではとても良好な値(very good)で、F5.6に絞ると素晴らしい値(excellent)になる。F11以上に絞ると回折の影響で、全体的に解像力は低下する。テストした個体のセンタリング(偏芯)のクオリティはとても良好で、像面湾曲の問題もなかった。
  • 倍率色収差は小さく、開放で0.7ピクセル、絞ると0.5ピクセル以下だ。軸上色収差は、F2.8ではわずかに見られるが、F4に絞ると基本的に問題はなくなる。
  • ボケ味は抜群ではないが良好だ。ハイライトのボケ(玉ボケ)は円形だが、いくらか同心円状になる。これは非球面レンズの副作用かもしれない。F5.6では絞り羽根の形が見え始めるが、これは普通のことだ。
  • 60mm F2.8 は控えめなスペックだが、明るさを抑えたため、結果としてウルトラシャープなレンズとなっている(少なくとも中央は)。周辺部も開放からとても良好で、F5.6前後では素晴らしい。良好に補正された色収差も、解像感の高さに貢献している。歪曲は心配ないが、周辺光量落ちは若干大きい。ボケは、玉ボケが同心円状になるが、概ねとても良い。鏡筒の出来は価格を考えると思いのほか良好だ。これらの特徴と極めて安い価格から判断すると、60mm F2.8は間違いのないレンズだ。

 

光学性能の評価は5点満点中4点で、非常に高い評価となっています。中央の解像力は、開放からグラフが解像力チャートの天井に張り付いてしまうほどで、見事な値ですね。

周辺部の解像力は、NEX-7のテストでは低い値が出ることが多いですが、このレンズは隅まで良好で、解像力に関しては全く問題はなさそうです。実売で1万円台で購入できるレンズでこの性能なので、コストパフォーマンスは抜群と言ってもよさそうですね。