シグマ18-35mm F1.8 DC HSM は驚きの解像力だが逆光に弱い

LensTip に、シグマ18-35mm F1.8 DC HSM のレビューが掲載されています。

Sigma A 18-35 mm f/1.8 DC HSM

  • ズームリングは十分な重さがあり、スムーズに回転する。フォーカスリングは、緩みやひっかかりがなくとても均一に動く。フォーカスリングの回転角は約130度だ。
  • 解像力テストはEOS 50D のRAWファイルで行った。50Dでこれまでにテストしたベストのレンズの解像力は51-53lpmm前後で、良像の基準となる値は34-35lpmmだ。
  • 18-24mmでは中央の解像力は開放で48lpmmの非常に高いレベルだ。F2までわずかに絞ると解像力は50lpmmに向上し、F2.8とF4ではレコードレベルの55lpmmに達する。このような値は、50Dでこれまでにテストしたどのレンズも達成していない。驚きだ!
  • 35mmでは中央の解像力は多少低下するが、それでもなお素晴らしい性能だ。開放では解像力は45lpmm前後で、絞れば改善し、ピークのF4では53lpmmの非常に高い値に達する。F5.6からF16の絞り値では、どの焦点距離でも解像力の違いはない。
  • 周辺部の解像力は、どの焦点距離でも開放から基準値を超えており、全く問題はない。F2.2からF2.5に絞ると解像力は40lpmmを超え、45lpmmに達する。これは非常に良好な性能だ。このレンズは解像力に関しては全く妥協がなく、どの焦点距離と絞り値の組み合わせでも見事な画質だ。
  • 軸上色収差は完璧には補正されておらず、開放では目に付く。倍率色収差は広角端では低いレベル、望遠端では無視できるレベルで問題はないが、中間域では色収差は中程度のレベルに達しており若干問題がある。
  • フォーカスシフトの問題は全くない。
  • 歪曲は広角端では-2.46%のタル型で目に付くが、APS-Cの17-18mmスタートのレンズは-3%や-4%の歪曲も目にするので、このクラスのレンズの中ではシグマは大きな値とは言えない。歪曲は望遠側にズームすると急速に減少し、20mmでは-1.58%、24mmでは0.01%になる。28mmでは0.88%の糸巻き型、35mmでは1.1%の糸巻き型になるが、これは許容範囲内だ。
  • 周辺光量落ちは、ワイド端の開放で34%(-1.22EV)でF2では28%(-0.95EV)になる。F2.8に絞ると14%(-0.43EV)、F4では8%で目に見えなくなる。このレンズの周辺光量落ちは少なく、フルサイズ機+24-70mm F2.8 (周辺光量落ちは開放で40-60%)と比べても良好だ。
  • 逆光では、開放ではフレアはそれほど厄介ではない。深刻なのは絞ったときで、ズーム全域でフレアが顕著になる。残念ながら、太陽が画面の外に出ても、フレアが(弱くなるももの)出る。逆光耐性はこのレンズのウィークポイントだ。
  • AFは超音波モーターでノイズレスだが、速くはない。AF精度は、スタジオのテストではミスしたのは4%で、とても良好な結果だ。興味深いことに、AFを外したのは大部分は広角端だった。
  • シグマが他には無い製品を造ろうとした勇気、そして多くのカテゴリで素晴らしい光学性能を実現したことを讃えたい。同クラスのライバルが不在なことを考えると、もっと高い値段を付けることもできたはずだが、シグマはそのような戦略を取らず、多くのアマチュアに手が届く価格にしている。逆光に弱い欠点にもかかわらず、これらを考慮すると、疑いなくエディターズチョイスに値する。
  • 良い点: しっかりとしたスタイリッシュな鏡筒、中央の見事な画質、周辺部のとても良好な画質、色収差がよく補正されている、球面収差がごくわずか、歪曲がズームとしては穏やか、非点収差がわずか、静かで正確なAF、コストパフォーマンスが良好。
  • 悪い点: 逆光に弱い。

 

このレンズは各所のレビューでとても高い評価を受けていますが、このLensTip でも非常に高評価となっています。解像力は開放からとても優秀で、中央はトップレベルで、周辺部も大口径標準ズームとしては見事な値です。色収差や歪曲、周辺光量落ちも問題ないようですが、逆光耐性だけはあまり良くないようですね。