<世界初 !> フッ化カルシウム(蛍石)合成技術を確立 レンズ用原料として天然資源に依存しない安定供給を実現
- 岩谷産業株式会社は、デジタルカメラ、天体望遠鏡のレンズに使われる光学結晶材料の原料となるフッ化カルシウム(蛍石)の合成技術を確立した。
- 光学結晶材料の原料となる蛍石は、品質のバラツキや価格変動が激しく光学レンズメーカーでは安定的なフッ化カルシウムの調達が課題となっていた。今回、世界で初めて開発に成功した人工フッ化カルシウムの製造技術を用いると、極めて高純度な製品を安定的に提供することが可能となり、このようなユーザーニーズに応える有望な技術として注目されている。
- 今回の技術で製造した高純度フッ化カルシウムは、某大手光学レンズメーカーにて評価したところ、天然のフッ化カルシウムを使用した場合と比較して光学特性が良好になるとの結果が得られた。
- 今回の開発で人工蛍石の量産化に目途が立ったことから、今後はレンズメーカーおよび鉄鋼メーカーを中心に同製品のPRおよび需要開拓を行い、早期の事業化を目指していく。
人工蛍石の製造技術が確立されたということなので、この人工蛍石が順調に量産されれば、蛍石を使った高性能レンズがこれまでよりも安価になるかもしれませんね。
また、この人工蛍石は、天然の蛍石よりも光学特性が良好というテスト結果が出ているようなので、レンズの光学性能の更なる向上も期待できるかもしれません。
D
こないだのノーベル賞といい本当に日本の技術者は凄いなって思いますね。
しかも量産すればレンズの値段が今のより安くできそうなのに性能は上ってのが素晴らしい。
Toshi
これはワクワクするニュースですね
しかも日本の会社なんですか
僕は聞いたことがない (失礼) 会社ですが、まだまだ日本の技術力は捨てたものじゃないですね
優
これは凄い。さすがは日本の技術力です。
これによって蛍石レンズが経済的にも物量的にも
もっと身近なものになるといいですね。
BBK
ガス屋さんですよねw
素材に関するモノは思わぬ会社絡んでくるものですね。
m
岩谷(IWATANI)ってガスとかコンロとか給湯器とかのイメージしかなかったけど、こんなこともやってたんですね。驚きました!素晴らしい!
左脳右脳
人工蛍石というとcanonが大分昔から作ってるはずですが、何が違うのでしょうかね?
キヤノンオプトロンさんのHPとか見たけどいまいちわかりませんです。
x
登山用品のIwataniプリムスにはかなりお世話になってますが
関連会社なのかな?
mk
世界初ということはキヤノンの蛍石量産技術とは違う、ということですよね。
よく分かりませんが、キヤノンが昔からやっている結晶を作ることと、今回の合成するということは別のことなんでしょうか。
ob
IWATANIってコンロの会社だと思ってました……
螢石採用レンズの値段が今後下がるなら嬉しい限りです。
ただ、気になる点が…シグマのFLDはどうなるのでしょうか。
FLDはHOYAが開発していたはずです。
硝材としてのFLD…おそらくHOYA『FCD100』の事ですが、
部分分散率、屈折率、アッベ数ともに螢石と同等でしたが、
確か重量が異なっていた様な・・・今回の合成螢石との比較が気になります。
うろ覚えですが、ニコンがCa/Gd/F配合体で螢石と同等ながら
屈折率が高い(小さく出来る)硝材を開発していたはずですが・・・
硝材の性能アップは高画素に対応するレンズが求められる現在では
とても大切な基礎技術なので、こういったニュースにはワクワクさせられます。
ただ、こういった硝材を適切に設計出来るかが問題ですね・・・
村家
mkさん、
私も最初そう思ったけどリンク先をみると人口蛍石の結晶の原料としてのフッ化カルシウムの合成に関する話のようですね。
xさん
イワタニプリムスはグループ会社です。私はEPIを使ってましたが・・・。岩谷産業は最近では燃料電池車用の水素ガスステーションでよく話題になってます。
コバじゅん
xさん
Iwataniプリムスの株主は、この岩谷産業株式会社と、PRIMUS AB(スウェーデン)なので、関連会社のようですね。
こんな繋がりがあるとは、ちょっと驚きですね。
KJ
蛍石、いやフローライトといえば個人的にはカメラレンズよりもタカハシの天体望遠鏡ですが、こうした類の新技術はむしろビクセンあたりが飛びつきそうな。
材料の量産性ももちろん重要ですがフローライト特有の扱いにくさ (硬度とか) も改善されないと、いきなり各メーカーから安価な高性能レンズが続々、とはならないでしょう。そのあたりの開発も進むといいですね。
それにしても岩谷産業のサイトを初めて拝見しましたが一般的なイメージとはずいぶんと違うのですね。
らいとゆーざー
何たる朗報!
これで儲けて財務的に楽になったら、またカセットガス式発電機の開発してくれないかな。
ヘリコイド
天然の蛍石よりも性能が良く供給も安定、なんて素晴らしいじゃありませんか。カセットフーやプリムスも愛用してますが、岩谷って胡麻豆腐などの食品も売ってるんですね。しかし、いくらなんでも人口蛍石には驚きました。
嶋田
しばらくは高値で取引されるのでしょうが、もしコンデジやスマホにまで使われるくらい安価になったら、ますます高級機の差別化が難しくなりそうな気がします
烏天狗
これまで原料の蛍石は中国からの輸入に頼っていたんですね
この技術によって政情による原料の高騰や調達困難という不安がなくなるだけでもありがたいです
お値段も一国の独占から解き放たれてお安くなると嬉しいところです
yellow calx
これまた天晴れな話ですね!
材料面からもますますカメラ技術が進歩していくことを願います
NikoNiko
>某大手光学レンズメーカーにて評価したところ、・・・・・
この某大手光学レンズメーカーが気になります。
線路ぬこ
蛍石の物性を超える光学硝子はないはず,温度特性,キスが付きやすいなどの研磨性の課題は多いが高性能レンズを作るには必須.超高性能の望遠レンズを開発してください
iron
>左脳右脳さん
Canonの技術は天然蛍石の再結晶化で物質自体は変わらず、
今回の技術は違う物質から蛍石を作り出す技術なのでは?
Robin
恥ずかしながら、岩谷がこんな研究しているとは夢にも思いませんでした。キヤノンの蛍石レンズも安くなるかな・・・。
せろお
EDレンズが廉価ズームに使われるようになったのと同様、
FLレンズも普及する日が来るのでしょうか?
取り敢えず高級レンズの価格は下がるのでしょうが、
私が手を出せる価格のレンズに採用されるのは当分先でしょう。
望遠鏡にも採用して欲しいものです。
Shimo
じゃあ今は望遠レンズ買うのやめた方がいいのかな??
hui
蛍石を使ったレンズの多くは高価な物ですが、人工蛍石を採用したところでレンズの実売価格に大きな変化は無いでしょう。
蛍石の利用は既に価値ある物として認識されているので、安易に値下げ等せず今まで通り相応な価格で堅実なビジネスを続けて欲しい。
momo0258
とにかくめでたいですねー。素晴らしいです。
はやく実用化、製品化されるといいですね。
大井町
写真用レンズでは超望遠で蛍石を使いやすくなるってことでしょうね。
でもアナタがメーカーなら、それで販売価格を下げますか?自分なら下げませんよ(笑)
とろ
フロン回収で出るフッ化水素を利用するというのはいいですね。
コスト削減にも繋がるリサイクル、リデュースはいいことだと思います。
x
村家さん、コバじゅんさん、ありがとうございます。
なるほど、子会社なのですね。
ニーモのテントと登山用ストーブ使ってますが軽量でいい感じです。
けっこういろんな事を手広くやっている企業なのですね…
通りすがり
いいですね!
市場原理を考えれば、蛍石レンズ使用だからという理由での価格高止まりはないでしょう。
GT
2010年ごろを境にシグマとタムロンのレンズが大化けしたのも特殊硝財の安価量産技術が確立されたおかげだったと記憶しています。
ついに蛍石そのものになっちゃいましたか。メーカー純正を突っつくレンズをどんどん開発してもらいたいですね。
競争にさらなる火が付けば、ユーザーが恩恵を受けますので。
cc
皆さんおっしゃる通り自分も諸レンズ・望遠鏡の高性能化・低価格化に期待を持っているクチですが、あとはどれくらい価格差があるか、ですね。
tt
ソースを見る限り供給の安定度や品質はともかく、価格はまだ中国からの輸入物のほうが安いみたいですね。
目標は同等の価格の実現みたいですから、安くなるのは難しいかも?
A4
人口蛍石の使い道って、
写真用レンズだけじゃなく、
天体望遠鏡とか双眼鏡なんかにも需要がありそうですね。
RGVΓ
私が20数年前に穂高涸沢などに登山をしていた時はまだガソリンストーブが主流で固形メタを使ってのプレヒートが必要なオプテイマスのスベア123を愛用していました(カメラはニコンF2フォトミックを持参)。ブタンガスボンベ式のストーブはEPIが主流で岩谷プリモスはまだ世の中に出ていなかったと記憶しています。イワタニと言えばカセットフー(家庭用のカセットコンロ)が昔から有名ですが、最近は燃料電池自動車用の水素ガスステーションにも関与していてずいぶん流行企業になっているようですね。蛍石レンズと言えばキャノンの赤帯Lレンズとすぐに想像しますがタイアップをするのでしょうか。将来が楽しみなので私は50才台ですが長生きしたいものだと思います。
左脳右脳
>iron様
みなさんの話とか、あちこちの情報を読んでみるとそんな感じですね。
前からあるキヤノンの技術は天然の蛍石を精製・溶融して工業材料として使える技術をもっていた。
今回のIWATANIは、化学的な合成で、蛍石を安定に均質に造る量産技術を開発した、というような感じでしょうか。
で、やっぱりみなさんが気にしているように、光学性能は良しとしても取扱いにくさは、多分物性ですからそれほど改善されたとは考えにくく(発表でもその辺については書いていないですよね)、そうすると蛍石を工業材料として現在使いこなしているキヤノンさんが某大手メーカーかな?と推察いたします。
almo
リンク先を読むと、中国産天然蛍石が10mm以下サイズ、岩谷のものが円柱φ5*5~10サイズで前者が1000円/Kg、後者が売り出し2000円以下/Kg(いずれ1000円/Kgを目標)とありますね。つまりサイズ的にどちらも加工前提、素材としての蛍石でしょう。需要と供給の問題ですが、どちらも増えれば目標価格に到達しやすくなると思います。
未来
ウィキペディア見たらもう岩谷の事が載ってましたね(^_^;)
サカナ
値段はやや上がるようですが、より高性能なレンズの値打ちを考えるとその差は微々たるものでしょう。実用化が楽しみですね。
kk
でも重量の問題もあるから、最終的にはアクリルやプラスチック製レンズの実用化に期待したいですな。
にこにゃん
シグマとHOYAが蛍石FLDガラスを
共同開発ですでにに量産済みなので、
今更?という技術の感じがしますね。
価格でHOYAに勝てるかどうかでしょうか。
当のシグマもFLDを使ったり使わなかったりと、
適所適材、実際にはレンズのパワー配置のほうが
重要であると山木社長が言っていますので、
この技術だけでは、写真レンズは変わらないと思います。
disco
此れは素晴しいニュースです。
大口径のレンズも安くなれば嬉しいですね。
とこ
岩谷産業ってこういうこともしてる会社だったのか。
ともあれ、材料の安定供給につながるのはいいニュースですね。
moumou
今回のフッ化カルシウムの合成は直接レンズになるのではなくて蛍石レンズの原料の事のようですね。
今まで天然の蛍石を溶融してガラスのように固める、或いは再結晶させてた流れの蛍石を置き換える部分。
不純物が天然に比べて少ない分、光学性能が高められるんでしょう。
中国での原材料の調達はレアメタル同様、色々リスクが有るので今回の開発に繋がったみたいですね。
原材料を合成で作れるって事はレンズにした時の光学性能のチューニングも可能になるかも知れないのでこれからの発展技術にも期待したいですね。
連続処理できるプラントを作れば値段は下げられるはずなのでそう遠くない時期に天然より安価になる可能性は高いですね。
蛍石はレンズ原料だけでなく製鉄で不純物除去の補助にも使われるので需要はそこそこ有ると思います。
材料屋
光学部品用のフッ化カルシウム結晶を人工的に成長させるための材料としては、従来から蛍石の原石、または工業的に合成されたフッ化カルシウムが使われてきました。前者は主に写真レンズ、望遠鏡等のレンズに使われています(可視光グレード)。後者は主にエキシマレーザーを光源とする半導体露光装置のレンズに使われています(エキシマグレード)。
今回開発された技術で合成されたフッ化カルシウムは、エキシマグレードのフッ化カルシウム合成品より廉価ではあるものの、純度は一桁か二桁低いものです。
比較的廉価な原石と高価な高純度合成品の間の選択肢ができたというのが実際のところです。かさ密度と価格が原石並みになれば、普及するでしょう。
透過率が原石を用いた場合よりも良いという点は、原石を用いた場合の吸収波長域が300nm前後であることから、通常の写真レンズに使用する分にはメリットとならないと思います。
宮田光臣
一番大事なのは代替フロンからフッ化水素をうまく回収してるところだと思う。
天然物精製するときも蛍石に硫酸入れて煮てフッ化水素得て炭酸カルシウムと反応させるし。
フッ素樹脂とかフッ素系界面活性剤とかフッ素グリースあたりも分解してフッ化カルシウム得る方法があるけど、コスト高と回収のめんどくささがあって事業化してはいないようだ。
whomi
カメラモジュール事業と連携とのことですね、面白い展開。
mikezo
中国産の天然蛍石に頼らなくてすむようになるという意味では、画期的技術と思います。シグマのFLDが話題になっていますが、サイトを見る限りでは「蛍石と同等の性能を持つ」という表現ですね。「人工蛍石」と同じなような、違うような・・・。素人にはよくわかりませんが、まあ画質が良くなるならなんでも歓迎です。