ソニーα7 II の5軸手ブレ補正の動画での補正効果は今一つ

EOS HD に、ソニーα7 II の動画機能を中心としたインプレが掲載されています。

 ・Sony A7 II review -- 5 axis stabilisation in video mode

  • 使用したα7 II はファームウェアバージョン1.0の最終的な製品版だ。
  • 良いニュースは、α7 II の手ブレ補正が全てのレンズで機能するということで、手動でダイヤルを回して焦点距離を入力することができる。ズームレンズでは、ズームするためびにメニューを開く(焦点距離を入力する)のは実用的ではないので、ボディとの通信(電子接点付きのレンズ)が必要だ。
  • Metabones社のキヤノンEFレンズ用のマウントアダプターは、レンズの焦点距離をカメラに伝達するので、EFのズームレンズでも手ブレ補正が機能する。
  • もう1つよいニュースはα7 II がα7Sのような720pで120fpsのモードを搭載していることだ。そして、録画中に大きな画質のロスなく、APS-Cクロップモードを使用することができる。α7 II は残念ながら全画素読み出しや、4K出力には対応していない。
  • 5軸手ブレ補正は少々残念で、動画ではオリンパスE-M1に搭載されている手ブレ補正ほどの効果は見られなかった。カメラをパンしたり傾けたりする動作には大きな問題は無いが、高周波の小刻みな動きへの補正が不足している。
  • 5軸手ブレ補正はスチルでは間違いなく有利だが、それでも(高感度に強い)α7Sにアドバンテージがあるかは異論があるところだ。α7 II は遅いシャッタースピードで確かにシャープな画像が得られるので、α7Sよりも低い感度を使える。しかし、α7SのISO12800は、α7 II のISO3200と比べてほとんど同じくらい綺麗だ。
  • エルゴノミクスは大きく変わっているが、録画のボタンの位置が悪く、シャッターボタンの近くにあるC1とC2ボタンには録画開始・停止の機能を割り当てられない問題がそのままなのは残念だ。録画ボタンは大変に使いにくい。
  • 動画の画質はカジュアルな用途では許容範囲内で、ディテールに富んだ美しい画質だが、斜め線のギザギザとモアレが出る。動画撮影者には、引き続きα7Sが最高の選択肢だ。

 

α7 II 発表時には「非純正レンズではボディ内手ブレ補正が機能しない」という見方も結構あったようですが、焦点距離を手動で入力することで問題なく機能するようで、これはオールドレンズや他社のレンズを使いたい方には朗報ですね。

ただ、動画に関しては5軸手ブレ補正の補正効果が今一つのようなので、動画メインの方にはあまり向いていない機種なのかもしれませんね。