オリンパスED14-42mm F3.5-5.6 EZ は驚くほどコンパクトだが小型化による犠牲も大きい

Photozone に、オリンパスのパンケーキの標準ズーム「M.ZUIKO DIGITAL ED14-42mm F3.5-5.6 EZ」のレビューが掲載されています。

Olympus M.Zuiko 14-42mm f/3.5-5.6 ED EZ - Review / Test Report

  • このレンズは極めて軽量にもかかわらず、造りはとても良好だ。使用時には(レンズを繰り出すと)内側の鏡筒にわずかにガタつきが見られる。
  • ズームは電動だ。ズームリングは用意されているが、ズームの操作は、従来型のズームほど素早くはできない。
  • フォーカシングはインナーフォーカスで、前玉は回転しない。AFは高速で静かだ。マニュアルフォーカスも可能で、写真では目立たないかもしれないが、このレンズには、非常に細いフォーカスリングがある。MFはバイワイヤ(モーター駆動)で、まずまずよく動くが、たぶんこの機能を活用するユーザーはあまりいないだろう。
  • 歪曲は自動補正されており、表に出てくる歪曲はズーム全域でごくわずかだ(14mmで0.323%のタル型)。しかしながら、未補正のRAWでは状況が異なり、14mmでは5.6%の極端なタル型で、42mmでは1.5%の中程度の糸巻き型だ。
  • 自動補正有効時の周辺光量落ちは、14mm開放で1EV前後で実写では目立つが、F5.6以上では大幅に改善する(14mm F5.6で0.41EV)。42mm F5.6では周辺光量落ちは0.64EVで(14mm F5.6の時よりも)少し目立つが、心配はない。しかし未補正時の周辺光量落ちは、特に14mmでは悪い結果だ(1.89EV)。
  • 中央の解像力は14mmと18mmでは高いが、隅はあまり良くはなく、特に14mmでは良くない。残念ながら隅の解像力は絞っても改善しない。このレンズのスイートスポットは25mmで、このとき開放から画面全域で良い(good)からとても良い(very good)の解像力だ。42mmでは若干解像力は落ちるが、良い(good)の値には到達している。
  • 倍率色収差は開放ではそれほど目立たないが、14mmと18mmでは絞ると激しく増加する(14mm F8で2.33ピクセル)。25mmと42mmでは、色収差の影響はそれほどない。
  • このレンズは驚くほど小さなレンズだが、残念なことに小型化による犠牲が大きい。光学性能は、周辺部は14mmではかなり甘く、そして色収差も大きいが、中間域の画質はとても良好で、望遠側もまずまずの画質を維持している。このレンズは自動補正に激しく依存している。他のm4/3のパンケーキズームとの比較では、引き続きパナソニックの14-42mm F3.5-5.6 PZ がこのクラスではベストの選択肢だ。

 

14-42mm EZの光学性能の評価は2点(5点満点中)で、パナソニックのパンケーキズーム12-32mm(2.5点)や14-42mm PZ(2.5-3点)と比べると若干低い評価となっているようです。

このレンズは、特に広角側で周辺部の解像力の落ち込みが大きく、絞ってもあまり改善しないのが気になるところですが、中間域から望遠側は周辺部の落ち込みもほとんどなく画面全域で一貫しているようです。