キヤノンEF11-24mm F4L USM は際立った光学性能

ePHOTOzine に、キヤノンの超広角ズーム「EF11-24mm F4L USM」のレビューが掲載されています。

Canon EF 11-24mm f/4L USM Review

  • このレンズはF4の中程度の明るさにもかかわらず、重さは1キロを超える。テスト機の5D3とのバランスは良好だが、コンパクトなボディとの組み合わせでは大きく重すぎるかもしれない。
  • AFは非常に速く、フルタイムマニュアルフォーカスが可能だ。フォーカスリングは非常にスムーズで正確に動き、十分な重さがあるので、ピントの調整は快適だ。
  • 解像力は、中央は11mmから16mmでは、開放で既に際立った値(outstanding)で、隅はとても良好な値(very good)だ。11mmでは絞っても隅は小幅しか改善しないが、16mmではF8で素晴らしい値(excellent)になる。
  • 24mmでも中央は開放から際立った値(outstanding)を維持しており、隅も開放から素晴らしい値(excellent)だ。F5.6に絞ると、解像力は画面全域で際立った値(outstanding)になる。
  • 色収差は、(ピークとなる)11mm F4で1ピクセルに近い値になるだけで、良く補正されている。色収差は低いレベルなので、大きなプリントや周辺部からのトリミングでもほとんど問題は無いはずだ。
  • 周辺光量落ちは11mmで2.84EV、24mmで1.3EVで、このような広角レンズとしては、まずまずよく補正されている。F8まで絞るとズーム全域で見た目に均一になる。
  • 歪曲は11mmで6.9%のタル型、24mmでは無視できる大きさのタル型で、このタイプのレンズとしてはまずまずの値だ。歪曲の形はわずかに波打っており、レンズプロファイルが無いと、後処理での補正は厄介かもしれない。
  • このレンズは光源に向かって撮影した場合でもフレア耐性は非常に高く、逆光時のコントラストも素晴らしい。
  • このようなレンズのコストパフォーマンスについて語るのは難しいが、2800ポンドは多くの人の手に届かない価格だろう。従って、詰まるところ11mmの焦点距離があなたにとって有用かどうかということだと思う。
  • とにかく高画質な広角レンズを探している人は、このレンズに非常に興味を持ち、そして、そのハイレベルな解像力と妥当な歪曲、良好な色収差に心引かれるかもしれない。このような広角レンズを必要としている人は、11-24mm F4の性能にがっかりすることはないだろう。
  • 良い点: 際立った光学性能、他にはない11mmの焦点距離、素晴らしい造り、まずまず歪曲が少ない、AFが速い、防塵防滴。
  • 悪い点: 歪曲の形が若干波打っている、大きく重い。

 

解像力は、広角端開放の隅の部分でも良好な値を維持していて、11mmスタートの超広角ズームとは思えない性能ですね。超広角ズームでは望遠端で解像力が落ちるレンズが多いですが、このレンズは望遠端でも性能が全く落ちないのも見事です。

このレンズは、広角レンズとしては価格がかなり高いのが残念なところですが、生産に手間のかかる大口径の非球面レンズを何枚も使っているので、低価格化は難しいのかもしれませんね。