シグマ24-35mm F2 DG HSM Art は非常にシャープなレンズ

SLRGear に、シグマの大口径広角ズーム「24-35mm F2 DG HSM Art」のレビューが掲載されています。

Sigma 24-35mm f/2 DG HSM "A" (Tested)

  • フルサイズの24mm開放では、中央はカリカリに近いシャープさだだ。隅はいくらか甘いが、これは正直言って予想外のことではない。絞ると隅の解像力は大きく改善し、F4では画面全域でカミソリのような切れ味になる。
  • 他の焦点距離でも解像力は同じような傾向で、開放では、中央はシャープで隅は甘いが、中央のシャープな範囲が24mmの時よりも狭くなる。絞ったときの解像力は、ズーム全域でF4-F5.6がスイートスポットで、ほぼ隅々までシャープになる。全体として、開放時の解像力はズーム全域で素晴らしく、これは我々の期待通りだ。
  • APS-C機では、フルサイズで見られた隅の甘さは顕著に改善するが、開放では隅にごくわずかに甘さが見られる。しかし、どの絞り値でもシャープ(特にF4からF8では)で、解像力はズーム全域でとても素晴らしいものだ。
  • 倍率色収差は非常に少なく、ズーム全域でどの絞り値でもとても一貫している。画面の周辺部に、ごくわずかグリーンと紫の色ズレが見られるが、これは後処理で容易に除去できるだろう。
  • 周辺光量落ちは、フルサイズの開放時ではチャートの天井まで達してしまう値(1.25EV)で、かなり目立つが、F2.8に絞れば、0.75EV前後にまで顕著に改善する。周辺光量落ちはF5.6で0.25EVになるが、それ以上は絞っても改善しない。APS-Cでは、周辺光量落ちは0.5-0.25EVの低い値だ。
  • 歪曲は24mmで平均で+0.5%(※原文は+5%になっていますが、グラフの値から+0.5%の間違いと思われます)、最大+1%を下回る値でかなり良く補正されている。より望遠側では、平均でゼロをわずかに超える値だ。APS-Cでは、歪曲は、フルサイズと似た傾向だがずっと小さな値になる。
  • AFは非常に速く、作動音はほとんどしない。AF時にはフルタイムマニュアルフォーカスが可能だ。フォーカスリングの回転角は90度で、最短と無限遠で止まらないが動きが重くなる(ソフトストップ)。フォーカスリングには、距離目盛りが用意されている。
  • フォーカスリングはスムーズで軽いので、指1本か2本で回すことができる。一方、ズームリングはかなり重いが、回転はスムーズだ。
  • このレンズは近接撮影用ではないが、最短撮影距離28cm、最大撮影倍率0.23倍で、クローズアップ撮影用としても悪くない。
  • 鏡筒の造りは素晴らしく、非常に頑丈に感じる。とてもしっかりとした造りなので、重さが2ポンドを超えており、かなり重いが、それほど長くはなく手に持った時のバランスは良好だ。
  • シグマは、またしてもカメラメーカーには提供できない他にはないレンズを造った。このレンズは非常にシャープで、開放でさえシャープだ。見事な鏡筒の造りと素晴らしいAFと相まって、この24-35mm F2 は、高解像と暗所性能を求める全ての一眼レフユーザーにとって素晴らしい選択肢だ。

 

フルサイズ用のF2の超大口径ズームなので、さすがに開放から四隅まで完璧とまではいきませんが、このスペックで開放から十分に使える性能を実現しているのは素晴らしいですね。隅の甘さは少し絞ると解消するので、風景などにも問題なく使えそうです。

24-35mm F2はかなり重いレンズですが、F2クラスの単焦点を2-3本持ち歩くことを考えれば、こちらの方が手軽かもしれませんね。